古い電車の「置き換え」加速か 2035年までに原則「サステナ化」 ディーゼルはハイブリッド等に 国が指針

国土交通省の官民研究会が鉄道分野のGX(グリーン・トランスフォーメーション)に関する基本的考え方まとめました。鉄道車両が今後、大きく変わっていく指針が示されています。

2035年度までに原則「VVVF化」

 国土交通省が設置した「鉄道分野のGX(グリーン・トランスフォーメーション)に関する官民研究会」は2025年9月8日、鉄道分野における脱炭素化の基本的考え方をまとめました。鉄道車両の高効率化や、次世代燃料を利用した車両・設備の導入、再生可能エネルギー導入の拡大などが盛り込まれています。

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「サステナ車両」として西武鉄道に搬入された東急9000系(西武鉄道の動画より)。

 今回の指針は、「主要鉄道事業者(JR、大手民鉄、地下鉄事業者)」を対象に、「省エネの徹底」「非電化区間のGX」「再エネの最大限導入」の3つの柱で構成されています。

 省エネの徹底では、次世代パワー半導体や高性能モーターを採用した高効率車両への更新を加速し、2035年度までに現状で5000両以上存在する非VVVF車両および初期のVVVF車両(GTO方式)の置き換えを原則として完了させます。

 現在、西武鉄道がVVVF化達成のために他私鉄からの中古車を「サステナ車両」と称して増備していますが、今回の指針では、2040年度までに主要鉄道事業者全体のエネルギー使用量を2013年度比で25%以上削減することを目指します。

 非電化区間においては、2030年度までに水素車両とバイオディーゼル燃料による営業運転の開始を目指します。2031年度以降、非電化区間に新規導入する車両はハイブリッド車両、蓄電池車両、水素車両を原則とし、2040年度までに鉄道車両の軽油使用量を2013年度比で40%以上削減する目標を設定しました。

 また、各鉄道事業者が2030年度までに鉄道アセットの活用を含む再エネの導入目標を設定し、2035年度までの10年間で鉄道アセットを活用した再エネ発電の設備容量を2倍以上に増やします。そして2040年度において主要鉄道事業者全体で使用電力の実質7割程度を非化石由来にすることを目指します。

 研究会では、複数の鉄道事業者がそれぞれ開発を進めている水素車両について、共通する技術課題の解決に向けて事業者やメーカーの垣根を超えた連携・協調を促し、幅広い線区で走行可能な水素車両を早期に実用化する方針を示しました。

 また、水素やバイオディーゼル燃料等の次世代燃料の安定供給確保に向けて、他分野・他業界との連携の枠組みを強化するとしています。そのうえで、国はこれら車両・設備の導入に向けた支援制度の検討、海外展開に向けた標準化戦略の策定などの環境整備を行うとしています。

【いつまでに?】これが古い車両「置き換え指針&スケジュール」です(画像)

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