トランプ氏「旧来のメーカーは株主配当や役員報酬にしか興味がない」 呪われた米次期戦闘車開発にまた黄信号? ブラッドレー後継の“墓場”
アメリカ陸軍が進めるM2「ブラッドレー」歩兵戦闘車の後継車開発計画に、不透明感が漂っています。過去に5度も頓挫し「ブラッドレー後継の墓場」と揶揄される計画は、6度目のやり直しになる可能性が出てきました。
「XM30」の開発計画に暗雲
アメリカ陸軍が進める次期歩兵戦闘車「XM30」の開発計画に、不透明感が漂ってきました。アメリカの防衛専門メディアが報じたところによれば、基礎設計からエンジニアリングや製造開発段階へ移行するための「マイルストーンB」に、陸軍のランディ・ジョージ参謀総長とダン・ドリスコル長官が署名しておらず、正式承認が見送られる可能性が出てきたのです。
XM30は、1981年に就役したM2「ブラッドレー」歩兵戦闘車の後継とされています。湾岸戦争やイラク戦争などで実戦経験を積み、改良が重ねられてきました。近年では、ウクライナ軍に供与されてロシア軍のT-90戦車を25mm機関砲で連射して行動不能にした動画は有名になりました。
しかし、基本設計は40年以上前のものです。追加装甲による重量過大やデジタル機器に必要な電力容量不足など改良も限界が見えており、後継車の必要性は長年指摘されてきました。
ところが、後継計画は幾度となく頓挫してきました。関係者の間では「ブラッドレー後継の墓場」と揶揄されるほどです。その“墓碑銘”にはアルファベットの略号が並んでいます。
(1)装甲システム近代化:ASM(1980年代後半)……戦車や歩兵戦闘車など装甲車両群を共通シャーシで刷新する壮大な構想でしたが、ソ連崩壊による冷戦終結で戦略環境が激変して中止に。
(2)将来戦闘システム:FCS(2000年代)……冷戦後の対テロ戦争に対応できる軽量でネットワーク化された未来型戦闘車群を構想しましたが、要求コンセプトが野心的過ぎてコストも膨張し、2009年に打ち切られました。
(3)地上戦闘車:GCV(2010年代前半)……対テロ戦争で即製爆発装置(IED)対策を重視して、FCSとは正反対の防御力強化に振れました。車重は60t級に達し、「重すぎる歩兵戦闘車」として批判を浴び、予算問題も重なって2014年に中止されました。
(4)任意人員配置戦闘車:OMFV(2014年)……次世代戦闘車両(NGCV)構想から派生したプログラムです。しかし陸軍の要求仕様が厳しく、応募企業が事実上1社のみとなり競争不成立に陥ります。
(5)OMFV第2期(2021年)……先の失敗を踏まえ要求を緩和し、段階的取得方式に改めて再立ち上げしました。ジェネラル・ダイナミクスとラインメタル・ビークルズの2社が選定されてXM30となり、マイルストーンBに進むことになっていました。しかしここで6度目のやり直しになる可能性が出てきたわけです。





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