原油輸送40日が“100日”に ホルムズ海峡だけじゃない「二重の封鎖状態」 燃料不足で「研究船も練習船も出せないかも」影響ジワリ

米国・イスラエルによるイラン攻撃でホルムズ海峡が事実上の封鎖状態に陥って1か月。ペルシャ湾内に閉じ込められた日本関係船の現状と、日本経済への影響について、日本船主協会が会見しました。

「戦闘状態が止まらなければ…」湾内1000隻の現状

「ペルシャ湾内に船舶が留め置かれて1か月が経過する。先が見通せないまま、いつまでも頑張り続けるということは極めて厳しい。ホルムズ海峡を安全に通航できる方法があれば、船員・貨物共に一刻も早くペルシャ湾から外に出したい」

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オイルプラントとオイルタンカーのイメージ。中東からの供給が滞っている(深水千翔撮影)

 日本船主協会の長澤仁志会長(日本郵船会長)は2026年3月25日の会見でこう強調しました。

 米国とイスラエルが2月28日にイランへの大規模な軍事攻撃を始めて以来、原油を中心としたエネルギー輸送の要衝であるホルムズ海峡が事実上の封鎖状態に陥り、多くの船舶がペルシャ湾内に閉じ込められています。その数は5000総トン以上の大型商船だけで約1000隻。この中には日本人船員24人を含む1154人の船員が乗船した日本関係船45隻も含まれています。

 長澤会長は「我が国の海運業界は安定的な国際海上輸送を通じ、引き続き日本の暮らしと経済を支えていく所存だが、武力攻撃から自らを守る術を持たない商船にとって、平和で開かれた海は、安定した海上輸送サービスを提供するための大前提だ」と話します。

 ペルシャ湾内に留め置かれた日本関係船については「毎日会社と連絡しつつ、周囲の状況を踏まえ、安全性も高い場所を選んで待機している」と述べた上で、「食料や水、燃料は、各船共に長期航海を前提とした量を搭載していたことに加え、湾内で補給可能な港が複数あるため、困っている状況ではない」と説明しました。また、これまで飛散物などによる損傷は生じているものの、それぞれの船舶や船員には深刻な被害は出ていません。

 ただ、長澤会長は「状況が良くなることは無い。一刻も早く湾内から出ていけるようにしたい」と危機感を募らせます。

 ペルシャ湾内の日本関係船は3分の2以上が原油などのエネルギーを積載しており、イランによるミサイル攻撃や機雷の敷設という可能性がある中で、船員を危険にさらしてまでホルムズ海峡を突破させることはできません。これまで行えていた船員の交代も極めて難しい状況となっており、長期化すればするほど体調の問題などのリスクが増えることが予想されます。

「我々の立場から申し上げると、本船乗組員と貨物の安全がきっちり確保される必要がある。それがどういった条件で確認されるかということが極めて重要であり、まずは戦闘状態が止まらなければいけない」(長澤会長)

【運賃スゴそう…】これが日本への「原油輸送100日コース」です(地図/写真)

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