核ミサイル原潜を“魔改造”!? 電撃作戦を密かに支えた米軍「最強兵器」の多才ぶり 日本はマネできるのか?
アメリカ海軍には、戦略原潜から改造されたSSGNという特殊な潜水艦が存在します。巡航ミサイル154発という圧倒的な火力と特殊部隊の母艦機能を併せ持つSSGNは、日本の防衛にも示唆を与える存在です。
麻薬密輸船取り締まりに空母打撃群を動員?
トランプ政権は2025年9月1日、ベネズエラに対し「サザンスピア作戦」を開始しました。麻薬密輸を取り締まるためとされましたが、小型の密輸船を追いかけるのにアメリカ軍は1個空母打撃群、原子力潜水艦、150機以上の航空機、陸海空海兵隊約1万5千人の兵力を動員したのです。反米的なベネズエラのマドゥロ大統領に対する圧力だとしても、「やりすぎ」に見えました。
正月ボケも冷めやらぬ2026年1月2日、この作戦の真の目的が明らかになります。トランプ大統領がマドゥロ大統領拘束作戦「アブソリュート・リゾルブ」の決行を指示したのです。1月2日22時46分(アメリカ東部標準時)に作戦開始が下命され、3日2時29分には拘束されたマドゥロ大統領夫妻がカリブ海洋上に展開した強襲揚陸艦「イオー・ジマ」に収容されます。作戦発動から任務完了まで3時間43分という驚くべき手際の良さでしたが、サザンスピア作戦は「やり過ぎ」ではなく、アブソリュート・リゾルブ作戦の入念な事前準備だったのです。
直接実行したのは、ヘリコプターを使った特殊部隊「デルタフォース」でしたが、今回の視点は作戦支援に原子力潜水艦が参加していることです。何をしたか明らかにされませんが、潜水艦は「確実にそこにいた」のです。
アメリカ軍の軍事作戦といえば、表では空母艦載機による空爆や特殊部隊による急襲が報じられることが多いです。しかし、その裏側で密かに重要な役割を果たしているのが潜水艦です。特に近年、静かに評価を高めているのがオハイオ級戦略ミサイル原潜(SSBN)から改造された巡航ミサイル原潜(SSGN)です。そもそもSSBNは、なぜSSGNに姿を変えたのでしょうか。そして、その姿は日本にとって他人事なのでしょうか。
弾道ミサイル原子力潜水艦(SSBN)は核弾頭を搭載した弾道ミサイルを積み、長期間にわたり海中に潜み続けることで相手の攻撃を思いとどまらせる「核抑止力」となるのが任務です。「最強ではあるが、使われては困る」戦略兵器です。
2010年代の冷戦終結後、核軍縮を目的とした条約によって、アメリカは保有する核戦力の削減することになり、オハイオ級SSBN18隻のうち4隻が余剰となります。この「余った」世界最大級の潜水艦を別の役割に転用することにしたのです。核抑止力よりもいわゆる「ならず者国家」や対テロ戦争への対処という安全保障戦略の変更も影響しています。





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