「最長昼行特急」を再現/四国一周/最南端から最北端まで縦断… 「日本一の鉄道旅行」オブザイヤー 今年は激戦か!?
優れた鉄道旅行を選ぶ賞「鉄旅オブザイヤー」の第15回(2025年度)のグランプリが4月15日、選出されます。審査員を務める筆者は「前回にも増して激戦になる可能性が高い」と予告しながらも、本命を予想しました。
「評価方法が変わる」=「激戦!」
第15回のグランプリは、これら三つの優秀賞の中から授賞式当日の決選投票で決めます。筆者が第15回は前回(第14回)にも増して激戦になるとみているのは、グランプリの選出方法が今回から変わったためです。
前回までは団体旅行に贈る「エスコート部門賞」、個人旅行が対象の「パーソナル部門賞」、デスティネーションキャンペーン(DC)開催地へのツアーから選出する「DC部門賞」、鉄道愛好家向け旅行の「鉄ちゃん部門賞」の4つの部門賞の中からグランプリを選んでいました。ただし、部門賞によって応募点数が大きく異なっており、応募が多い中から厳選されていたエスコート部門賞と鉄ちゃん部門賞のどちらかからグランプリが輩出されていました。
授賞式当日の決選投票でグランプリを決めるようになった第10回(2020年度)から前回までの5回を見ると、鉄ちゃん部門賞の受賞ツアーがグランプリに輝いたのが3回、エスコート部門賞が2回でした。
そこで鉄旅オブザイヤー実行委員会は、4部門方式の廃止を決定。代わりに第15回は、全ての応募作品を対象に一次審査を実施後、外部審査員の採点で選ばれた得点上位3作品が優秀賞に輝きました。
実行委員会は変更の理由を「例年、部門によって応募作品数にバラツキがあったため、グランプリを決定するに当たってより公平な審査を目指すことにした」と説明しています。
つまり、第15回のグランプリで競うのは審査でトップ3に選ばれた作品で、得点にばらつきがあった部門賞4つが争った前回よりも「僅差の戦い」となります。
筆者は現時点では、応募作品の中で最も高得点を付けた「大阪~長野 直通団体貸切列車『日本旅行創業120周年記念号』で行く 長野・善光寺」がグランプリの本命になると予想しています。「大阪しなの」を想起されるルートも、明治時代の善光寺参りにヒントを得た企画もストーリー性があり、ロマンを感じさせるのが高評価に値すると受け止めているためです。旅行先での滞在時間を長く取り、消費意欲旺盛な参加者が地域経済に貢献したことも見落とせません。
ただし、決選投票に当たっては授賞式でのツアーの紹介や苦労談、反響などを紹介するプレゼンテーションも審査対象となります。よってプレゼンテーションの出来次第では、他の2作品が頂点に立つ可能性も大いにあります。
筆者も当然ながら、プレゼンテーションを見終わるまでは3作品のうちどれに投票するかは「未定」のまま。果たして受賞者が自身の企画をどのように“調理”し、出席者たちをうならせてくれるのかと、プレゼンテーションの行方を大いに楽しみにしています。
Writer: 大塚圭一郎(共同通信社経済部次長・鉄旅オブザイヤー審査員)
1973年、東京都生まれ。97年に国立東京外国語大学フランス語学科卒、共同通信社に入社。ニューヨーク支局特派員、ワシントン支局次長を歴任し、アメリカに通算10年間住んだ。「乗りもの」ならば国内外のあらゆるものに関心を持つ。VIA鉄道カナダの愛好家団体「VIAクラブ日本支部」会員。





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