「軽だといろいろ制約が…」ホンダの「新EV」軽なのに軽を捨て去ったワケ 社内愛称は「令和ブルドック」

ホンダが新型の小型EV「スーパーワン」の先行予約受付を開始します。スーパーワンは軽自動車がベースでありながら、なぜ軽の枠組みを超えたモデルとなったのでしょうか。

軽ベースなのになぜ「小型車」なの?

 ホンダが2026年4月16日(木)、新型の小型EV「Super-ONE(スーパーワン)」の先行予約受付を開始します。これに先立ち、4月10日から12日にかけて千葉県の幕張メッセで開催された「オートモビルカウンシル2026」には、2台のスーパーワンが展示されました。

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ホンダの新型スポーツEV「スーパーワン」(乗りものニュース編集部撮影)

 スーパーワンは、軽規格のBEV(バッテリー式電気自動車)である「N-ONE e:」をベースとするクルマです。しかし、車体寸法は軽自動車の規格を超えたサイズとなっているほか、パワートレインの最大出力も、軽自動車の自主規制上限を超えています。

 なぜスーパーワンは軽ではなく、敢えて小型車登録モデルとして作られたのでしょうか。イベント会場で取材したホンダの広報担当者である森 佑三さんは「スーパーワンの商品企画は、N-ONE e:の開発中に生まれた」と説明します。

「N-ONE e:は純ガソリン車である『N-ONE』のEV仕様です。しかし開発を進めるなかで、このクルマが“走りの楽しさ”でも非常に高いポテンシャルを持っていると実感しました。次第にスタッフの間で『この楽しさをもっと追及したい』という声が挙がっていきましたが、軽規格ではサイズやパワーの面で制約が大きいのも事実です。そこでスーパーワンでは、あえて軽の枠組みから飛び出すことを選択しました」(森さん)

 具体的に言えば、スーパーワンはトレッド(左右のタイヤの中心間距離)を拡幅した専用シャシーを採用し、ボディ外板にはブリスターフェンダーや専用エアロパーツを装着、タイヤもサイズアップしました。

 また、パワートレインには最大出力が通常時(軽の自主規制値と同等の約64ps)の1.5倍、約95psまでアップする「BOOSTモード」も搭載しています。さらに、車両重量はクラス最軽量レベルの1090kgに抑えられ、軽快かつ力強い走りだけでなく、WLTCモードで274kmという航続距離の実現にも寄与したそうです。

 そしてフェンダー周りを中心にワイド化したこともあり、エクステリアデザインは1980年代に人気を博した「シティターボII」(通称:ブルドッグ)を彷彿とさせる仕上がりになりました。

 森さんは、ホンダではスーパーワンに“令和ブルドッグ”の愛称を付けたとも話しました。「オプションパーツでは『BULLDOG』と書かれた大型サイドステッカーをはじめ、元祖であるシティターボIIをより強く意識させる用品も開発しました。フォグランプは白色のほか、シティターボIIにも設定があった黄色にも光るよう切り替え可能としました」と強調しています。

 ちなみにスーパーワンは2026年5月下旬ごろ、まず日本で発売となる予定であり、イギリスにも「スーパーN」の車名で投入されることが発表されています。森さんによると「今後はほかの欧州市場や、アジア市場などでの展開も視野に入れている」とのことです。

【新旧の並びは泣ける!?】これが「昭和と令和の“ブルドッグ”」です(写真で見る)

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