「新しい電車だ!」 子供も気付いた江ノ電の“変化” 乗って分かった混雑緩和と眺望を両立させる工夫

2026年4月19日、江ノ電(江ノ島電鉄)で新型車両700形電車の営業運転が始まりました。新型車両がどのような形で乗客に受け入れられているのか、実際に乗車して確かめました。

車内が「広くなったね」

 鎌倉大仏の最寄り駅でもある長谷に到着すると、乗客の入れ替わりがありました。しかし、下車より乗車の方が多く、鎌倉に向かって最も混み合う区間に。ここでも新型車両に気付いた乗客がいて、「広くなったね」という声が聞こえてきました。

 700形は、先の通りクロスシートの導入や出入口付近の拡大により、従来の車両に比べて乗り降りがスムーズになったように見受けられます。一方で座席の数は減っていますが、混雑に対処しつつ車窓にも配慮するとなると、座席数との折り合いをつけるのが難しいようです。

 また、ロングシートの端にある仕切(袖仕切)は透明で、江ノ電や大仏のイラストが添えられています。しかし、車内が混雑していて、せっかくのイラストが人混みに埋もれています。混雑する車内を前提とするのであれば、扉の上にある液晶式の車内表示器の脇や、天井にイラストを添えた方が、大勢の乗客の目に触れるのかもしれません。

 列車が鎌倉に到着すると、折り返し藤沢行きとなり、再び大勢の観光客を乗せて発車していきました。

 今回は主に乗客の視点で700形を観察してみましたが、実際の運行では運転や車両のメンテナンスにも配慮したものが求められます。利用者の目に触れる点を見た限りでは、昨今の江ノ電の事情を踏まえつつ、ほどよく造り込まれた車両という印象を受けました。

 江ノ電は列車位置情報を公式サイトで公開しており、700形が使用されている日はアイコンで位置が表示されています。700形以外も同様に、車両の種類・形式がアイコンで直感的に分かるようになっています。

【座席は2種類】江ノ電「新型車両」の車内を見る(写真)

Writer:

1974年東京都生まれ。大学の電気工学科を卒業後、信号機器メーカー、鉄道会社勤務等を経て、現在フリー。JR線の2度目の「乗りつぶし」に挑戦するも、九州南部を残して頓挫、飛行機の趣味は某ハイジャック事件からコクピットへの入室ができなくなり、挫折。現在は車両研究が主力で、技術・形態・運用・保守・転配・履歴等の研究を行う。鉄道雑誌への寄稿多数。資格は大型二種免許を取るも、一度もバスで路上を走った経験なし。

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