「こんなに小さかったのか…!」 ロシア無人機を撃破した「日本企業出資のウクライナ製ドローン」を実見 後継機とともに“二段構え防空”へ

日本企業が出資したウクライナのUAS(無人航空機システム)メーカーが開発した迎撃用UASが、ロシア軍の攻撃用UASの迎撃に成功。その実大模型がマレーシアで開催された防衛総合イベントで展示されました。

「有人飛行機のような」後継UASも

 DSA2026のテラドローンのブースで配布されていたパンフレットには、テラドローンが出資してアメイジングドローンが開発を進めている迎撃用UAS「Terra A2」のイメージイラストも掲載されていました。

 一見して小型ロケットのようなVTOL機であるTerra A1に対し、Terra A2は全長1030mm、全幅1160mmとTerra A1に比べて一回り大きく、主翼と尾翼を備えた有人航空機に近い形状のUASです。

 VTOL機ではないため発進にはカタパルトを使用しますが、最大飛行時間は40分間、最大航続距離もTerra A1の32kmから75kmに延伸されています。またレーダーシステムとの連携能力も備えています。

 Terra A2がいつごろ実戦投入されるのかは不明ですが、航続距離と航続時間が長く、レーダーシステムと連携するTerra A2で広域監視と迎撃を行い、Terra A2で迎撃できなかった敵対勢力のUASをTerra A1で迎撃する、二段構えの運用を想定しているようです。

“コンバットプルーフ”の価値

 テラドローンは4月28日に、やはりオランダ子会社を通じてウクライナの防衛スタートアップ企業で、UASなどを手がける「ウィニー・ラボ」への出資を発表しています。

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DSA2026の防衛装備庁パビリオンの一角に設けられた「テラドローン」展示ブース。ウクライナで実運用が開始された「Terra A1」の模型が展示された(竹内 修撮影)

 これに先立つ4月21日、日本政府は防衛装備移転三原則と運用指針を改定し、殺傷能力のある防衛装備品の輸出を可能としています。日本製の防衛装備品には東南アジア諸国などから高い関心が示されています。

 ただ、日本は幸いなことに第二次世界大戦後、戦争を経験せず、防衛装備品の輸出もほとんど行ってこなかったため、日本の防衛装備品には実戦で有用性が証明された、いわゆる「コンバットプルーフ」が無く、その点が商戦において不利になるとの見方もあります。

 アメイジングドローンやウィニー・ラボが開発するUASは、今後ロシアとの戦いでコンバットプルーフを蓄積していくと思われますので、実績の無い日本企業が開発するUASに比べて、市場での競争力は高くなるものと思われます。

 テラドローンの徳重 徹社長はABEMA newsに対して、「戦場で実際に使われてみて結果が出るかというのは極めて防衛業界において大事なこと。今ウクライナで起こっていることをしっかり吸収して、日本に持ち帰り対策を打っておくのは非常に重要なことだと思っている」と述べています。

 2026年3月14日付けの共同通信は複数の政府関係者の話として、自衛隊がウクライナ製UAS(無人航空機システム)の導入を検討していると報じています。コンバットプルーフの価値を理解しているテラドローンのUASは、日本の安全保障力を高めるという観点においても、防衛装備品市場での日本企業の国際競争力を高めるという観点においても、大いにプラスになるのではないかと筆者は思います。

【形が全然違う!】これが「二段構え防空」を実現する後継UASです(写真)

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