日本の護衛艦「もがみ型」豪州への輸出に不安視も… 軍事専門誌記者が憂慮する“ボトルネック”とは
2026年4月、日本のもがみ型護衛艦(能力向上型)がオーストラリア海軍の次期汎用フリゲートとして採用され、3隻の建造契約が締結されました。歴史的な防衛装備品輸出の第一歩として注目される一方、現地建造には不安要素が潜んでいます。
GPF事業が抱える問題
そもそも、オーストラリア海軍はアンザック級フリゲート8隻の後継艦としてGPFを11隻導入します。そのうち日本国内で建造する1番艦は、3月の契約締結から約3年9か月後の2029年12月に納入、2030年に運用を開始する予定です。
ベースになる設計があるとはいえ、アメリカ海軍のコンステレーション級フリゲートに比べると、あまり余裕のない建造スケジュールなのは何故なのでしょうか。そこには、オーストラリア海軍の艦艇建造計画が迷走してきた過去が影響しています。
オーストラリア政府が最初にアンザック級の後継として導入を計画したのは、GPFではなく、ハンター級ミサイルフリゲートでした。ハンター級は、イギリス海軍の26型フリゲートをベースに、SPYレーダーではなくオーストラリア企業のレーダーを使ったイージスシステムを搭載したのが大きな特徴です。このハンター級を国内で9隻建造し、ホバート級駆逐艦3隻とともに運用する構想でした。
しかし、設計に際してオーストラリア海軍の独自要求を数多く取り入れたことや、たび重なる設計変更などによって、1番艦の就役は当初の2028年から34年へと大幅に遅れたほか、建造費も急増しました。一方で、アンザック級の1番艦は2024年5月に退役し、2番艦も2026年に退役予定と、ハンター級の就役までに水上戦闘艦が不足する状況が避けられなくなったのです。
そこで、アルバニージー政権は2024年2月、海軍再編計画を発表。この一環として、ハンター級フリゲートの建造数を6隻に減らし、代わりにGPFの導入が決定しました。そして、並み居るライバルを押さえ、もがみ型能力向上型が選定されたことは、前述のとおりです。





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