これが日本で一番「値崩れしないバイク」なの!? 中古で新車価格超えも 一体なぜそんなに高いのか?
バイク選びの重要な要素のひとつが「リセールバリュー」ですが、リセールの良いモデルは必ずしも人気車や知名度の高いモデルとは限りません。なぜ、そこまで有名でないモデルが高いリセールバリューを維持しているのでしょうか。
イタリアのホンダが手がけた無骨な745ccスクーター
X-ADVは745ccのビッグスクーターで、2017年に初代が発売されました。SUVスクーターとも呼ばれ、イタリアのホンダR&D が手がけた無骨で力強いデザインや、道具のように扱えるタフさでコアな人気を誇っています。
もちろんホンダならではの信頼性の高さも魅力です。最新機能満載で、クラッチレス+ボタン変速も可能なDCTを搭載しています。伸びのあってトルクフルな走りと乗り味と合わせて見れば、確かに万能で質実剛健です。
ただし、ヨーロッパでは絶大な支持を受けている一方、日本での知名度はイマイチで、庶民や一般ユーザーの認知度は低いという印象でもあります。これは慢性的なパーツ供給不足などが影響し、日本国内向けの供給車両が圧倒的に少ない影響でしょう。実際、ホンダの年間販売計画台数もわずか700台となっています。
そして、その新車価格は145~148万円台。昨今の乗りものの高騰ぶり・高排気量・高性能であることを踏まえれば当然の価格ですが、庶民にはなかなか高額なバイクにも感じます。
これらの「海外で評価されるモデルの汎用性の高さ」「日本国内の流通量の少なさ」「庶民には手が出しにくい新車価格」などが複合的に合わさり、リセールバリューが極めて高いモデルになっているというわけです。
つまり、「ヒットしたバイク」が必ずしも「リセールバリューが高い」とは限らず、むしろ「認知度は薄くとも、なんらかの評価でコアな人気を誇るバイク」「しかも個体数が圧倒的に少ないバイク」こそが、値崩れしないモデルになる、と言って良いのではないでしょうか。
近年、X-ADVを新車オーダーしても「納車まで1年以上かかった」例もあるようで、「数年間乗ったX-ADVを売却したところ、定価以上の値で売れる」というケースも珍しくないようです。実際、現在の中古車市場のX-ADVの平均価格はなんと「新車価格を上回る」事態にもなっており、そのリセールバリューはあまたあるバイクの中でも群を抜いて高いモデルとなっています。
なかなかお目にかかれない希少性と、他車にない万能な魅力が詰まったX-ADV。これから先の価格動向からも目を離せません。
Writer: 松田義人(ライター・編集者)
1971年、東京都生まれ。編集プロダクション・deco代表。バイク、クルマ、ガジェット、保護犬猫、グルメなど幅広いジャンルで複数のWEBメディアに寄稿中。また、台湾に関する著書、連載複数あり。好きな乗りものはスタイリッシュ系よりも、どこかちょっと足りないような、おもちゃのようなチープ感のあるもの。





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