国鉄からJR、変わったのは体制だけじゃない? 字をよく見てみると…
1987年4月1日、国鉄(日本国有鉄道)が分割民営化されJRが発足しました。そのとき、変化は体制のみならず、「文字」にも訪れています。ある願いが込められたというその変化、別の鉄道会社では「異なる方法」もみられます。
ロゴタイプ、よく見てみると…
2017年4月1日(土)、国鉄(日本国有鉄道)の分割民営化、JR発足から30周年を迎えました。この分割民営化により、体制以外にも“あるもの”が変わっています。
それは「鉄」の字。「東海旅客鉄道株式会社」といった正式名称のロゴタイプにおいて、「鉄」の字を「金」に「矢」としています。その理由を、鉄道博物館(さいたま市)に聞きました。
――JRグループの社名ロゴタイプで、「鉄」の字を「金」に「矢」としているものがあるのはなぜでしょうか?
JR東日本の社史には、旧国鉄が赤字に苦しんだことから、「新会社では金を失わないように」との思いを込め、「鉄」の字を「金偏に矢」で表すこととした、と記載されています。そしてあわせて「ただし、実務上の混乱や手間を避けるため、ワープロなどによる表記は通常の文字である『鉄』の字を用い、正式社名のロゴタイプにのみ、あくまで『作り文字』として『金偏に矢』の字を用いる」とあります。
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鉄道博物館の担当者によると、登記上では各社とも本来の「鉄」の字を用いているほか、JR7社のうちJR四国だけはロゴタイプも本来の「鉄」を使っているそうです。
昔は帝國鐡道廰だったけどね。