日本有数の“危険な峠”=北海道の生命線!? 晴れれば絶景 冬は地獄のトラック街道「日勝峠」のヤバさとは
道東自動車道の開通まで、北海道の道央と十勝を結ぶ大動脈だった国道274号「日勝峠」。現在は交通量が減ったものの、初夏から秋にかけては雄大な自然を味わえる絶景ドライブコースとして知られています。ただし、冬はかなりの“難所”です。
道央と十勝を結んだ“生命線”
北海道の道央地域と、農業の一大集積地である十勝地域との道路交通は、現在「道東自動車道」が、その多くを担っています。この道東道が、日高山系の山々を貫いたのは2007年10月で、さらに2011年10月には「夕張IC−占冠IC」が開通、道央と十勝が高速道路で結ばれることになりました。
しかしこの道央道の開通前、長きにわたり道央と十勝の交通を引き受けていた峠があります。それは「国道274号」の「日勝峠」です。
国道274号は、札幌市東区から標茶町まで、北海道を東西に横断する国道で、そのルートはほぼ道東道と重なっています。ただ日高山系を越える区間では、道東道が多くのトンネルを組み合わせほぼ直線で結ぶのに対し、国道274号は夕張市から山の合間を縫うように標高を上げ、占冠村南部の山林地帯を進んでいきます。
日高トンネルを越え、日高町に入ったあとは、小さな市街地のなかほどで直角に曲がり、再び標高を高めていきます。この日高町の市街地から約35km先にあるのが、日勝峠です。
現在の国道274号は、日勝峠の頂上を「日勝トンネル」で抜け、その標高は1022m(清水町側坑口)です。ただ自然条件の厳しい北海道ゆえ、冬季の気象環境は本州の3000m級の山岳地域に匹敵します。本州では「麦草峠(長野県)」や「渋峠(群馬県−長野県)」、「金精峠(群馬県−栃木県)」など、標高2000m級の峠が冬季通行止めになることを考えると、日勝峠の冬季の状況がおわかりいただけるでしょう。
しかし日勝峠は、道東道の開通まで、道央と十勝を結ぶ生命線でした。それゆえ、多大なコストと労力をかけても、冬季の維持管理を続け、交通を確保してきたのです。
そして日勝峠はその標高から、早い時期に降雪に見舞われ、また春も遅い時期まで雪が残ります。国立研究開発法人土木研究所 寒地土木研究所が公開する「北の道ナビ」の峠情報でも、日勝峠の雪の期間は「10月から5月」と、一年の半分以上を占めています。冬は吹雪で、夏は濃霧でしばしば視界を奪われ交通事故も多発する難所を、多くのトラックが行き来していたのです。いまではその台数は減りましたが、トラック輸送における主要ルートのひとつであることは変わりません。




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