75歳の最古参が「グォォォン!!」と唸る 引退危惧の「吊り掛け電車」を楽しむならココ! “他とはちょっと違う区間”とは?
四国最大都市の松山市では、2026年で製造から75年の古参路面電車が今も走り続けています。持ち味である重厚な走行音を堪能できる区間で乗車しました。
松山市駅から「最古参電車」に乗ってみた
2024年9月に高架化されたJR四国予讃線松山駅の東口から徒歩約3分の場所に、伊予鉄市内電車のJR松山駅前停留場があります。愛媛県道19号松山港線の真ん中に島のようにプラットホームがそびえており、傍らを自動車が通過していきます。
市内電車は松山市中心部を結ぶ環状線を中心に、途中の南堀端(愛媛県美術館前)停留場で松山市駅、および本町六丁目へ、上一万で道後温泉にそれぞれ分岐しています。筆者は一番電車の松山市駅発・JR松山駅前経由の松山市駅行きに乗車することにしました。
目当てのモハ50形51号が滑り込んできたため、真ん中の扉からステップを上がって乗り込みました。降りるときは運転士がいる前ドアを使い、運賃は後払いです。大人の運賃は現金が一律250円、「ICOCA(イコカ)」や「Suica(スイカ)」などのIC乗車券が20円割引の一律230円です。
車内は壁沿いに青色のモケットのロングシートが延びており、壁面の木材のシックな茶色と相まって落ち着いた雰囲気です。
「吊り掛け」がうなりを上げる区間に突入!
吊り掛け駆動方式ならではの重厚な音を響かせながら出発したモハ50形51号は、県道19号の併用軌道を進行。すると右へ曲がり、宮田町停留場に着きました。伊予鉄道高浜線と接続する次の古町(こまち)では、到着前に同じ線路幅の1067mm(狭軌)である高浜線の線路を平面で渡ります。
高浜線の隣駅の大手町には、高浜線と市内電車の線路同士が直角に平面交差する「ダイヤモンドクロッシング」があります。一般的な鉄道と路面電車のダイヤモンドクロッシングは日本唯一とあって希少性では大手町に軍配が上がるものの、古町で市内電車が「カタンカタン……」と音を立てながら高浜線の線路をまたぐ様子も絵になります。
モハ50形51号の吊り掛け駆動方式の走行音をとりわけ堪能できる区間は、古町と平和通一丁目を東西に結び環状線の一部を構成する城北線(2.7km)です。市内電車は軌道運転規則53条の最高速度40km/h以下、平均速度30km/h以下が適用されていますが、専用軌道の城北線では比較的スピーディーに駆けるため床下から「ゴオーッ」という重みのあるうなり音が響いてきます。
また城北線は単線のため、一部の停留場では反対方向の電車との行き違いがあります。そんなのんびりした風情を味わえるのも、この区間の醍醐味です。





コメント