日本企業“熟練オペレーター不要”な「迎撃ドローン」のテストを完了! 実際に機体自らが目標を追尾する映像公開
テラドローンは2026年7月21日、自律型AI迎撃ドローン「Terra A1 Autonomous」の開発およびテストを完了し、市場展開を開始したとオンライン会見で発表しました。
迎撃ドローンも自律飛行が重要?
産業用ドローンソリューションや運航管理システム(UTM)を提供するテラドローンは2026年7月21日、自律型AI迎撃ドローン「Terra A1 Autonomous」の開発およびテストを完了し、市場展開を開始したとオンライン会見で発表しました。
これまでも同社はウクライナ企業と共同で迎撃ドローンや偵察ドローンを開発・提供してきましたが、今回開発完了が発表された迎撃ドローンは、オペレーターが一人称視点(FPV)で操作するタイプではなく、AIなどを活用し、自律飛行によって目標の発見・追尾・迎撃までを行う機体となります。
ウクライナや中東地域で迎撃ドローンが主な目標としているのは、インフラや拠点を狙って広域攻撃を行う、いわゆるシャヘド136系の自爆ドローンです。これらの機体は自律飛行し、「群れ(スウォーム)」で地上攻撃を行う安価な巡航ミサイルのような役割を担っています。
こうしたドローンを対空ミサイルで撃墜すると費用対効果が低いため、防衛側では低コストかつ安全で、持続的な大量運用にも対応できるソリューションとして迎撃ドローンが活用されています。しかし、高速で飛行する無人機への対処には比較的高度な操縦技術が必要であり、熟練したオペレーターに頼るケースが多いのが現状です。こうした人材の育成には多くの時間を要するうえ、24時間体制での監視を維持することも容易ではありません。
そこで、オペレーターの負担を軽減しながら、迅速かつ継続的な迎撃を実現するAIによる自律航行・自律追尾技術へのニーズが高まっています。
「Terra A1 Autonomous」は、こうした自律飛行を実現したモデルとなっており、中間誘導(発射後、ターゲットに向けて7km〜200mまで自動接近)と終末誘導(800m以内で迎撃可能な距離までターゲットを自律検知・追尾)の双方について開発が完了しています。
公開された映像では、自律飛行によってドローンを迎撃する様子も確認でき、目標を発見して脅威と判断すると同時に、迎撃のため加速する様子などが映し出されています。
テラドローンの創業者兼CEOである徳重徹氏は、実際にウクライナでドローンによる戦闘を見聞きしてきた経験を踏まえ、迎撃ドローンの運用には人材育成が欠かせない一方で、「わが国や先進国における人手不足は深刻さを増している」と説明し、AIによる迎撃の必要性を強調しました。
また、自律型迎撃システムの導入によって、これまでオペレーター個々の技量に左右されていた迎撃能力を平準化し、安定した防空体制を構築できることも重要だとしています。
さらに徳重氏は、国産企業による迎撃ドローンなどの開発を一層活性化させる必要性も訴えました。日本政府は安全保障上の観点から、外国製への依存度が高い無人機の国産化を推進していますが、現状では商社を通じて海外製機体を調達するケースが多いといいます。
徳重氏は、「ウクライナでは、その日のうちに仕様変更を行うこともあります。そうした緊急事態が国内で起きた場合に迅速に対応するためには、日本企業が国内で対応できる体制を整えることが必要です」と話しました。





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