JR東日本の旗艦「四季島」登場、その特徴とは? 車両、客室、旅、そして登場の目的(写真40枚)

10両編成で、なぜ入口1か所? ダイニング、展望車…車内共用エリアのポイント

 インテリアのデザインは「モダンな和」が特徴。木材や金属、漆、和紙といった日本古来からの伝統的な素材の風合いや性質を、実際の機能やニーズに生かしながら、それらの組み合わせや色彩の融合が、新たな発見や非日常感へつながるデザインにしたとのこと。ただ伝統文化を振り返るだけでなく、未来の日本文化をデザインすることが、全体のコンセプトにされています。

特別な意味があるラウンジ

「四季島」は10両編成ですが、乗降は通常、5号車のラウンジからのみです。そこを「『四季島』のエントランス」とすることで、まるでホテルのような、なかへ入るとラウンジが広がるという演出がされています。

 このように出入口を限定し、そこに「感動体験にお客様を導くエントランス」(JR東日本)という意味を持たせることで、ラウンジをおもてなしや旅の高揚感、非日常感を醸し出す空間にしたそうです。

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5号車にある「四季島」唯一の出入口。
「木」が生えているラウンジ内部。
車内にはネームプレートが。

 ラウンジは樹木を思わせる壁と窓、そして車両の高さを最大限生かしたという空間が特徴。「こもれび」というラウンジの名称の通り、まるで森にいるようにも思えます。またこのラウンジに限らず、車内の調度品には秋田木工のソファや天童木工のオブジェなど、東日本各地の工芸品が取り入れられています。

「四季島」の旅、その料理は?

 6号車のダイニングは「しきしま」という名称で、テーブルから見える車窓の風景がひときわ優雅な食事シーンを演出したこと、モダンに和のテイストを取り入れ、五感を心地よく刺激する“ハレ”の空間を演出したことが特徴といいます。

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高い部分、低い部分の二段構成になっているダイニング。
「四季島」車内で提供される食事のイメージ。
ダイニングにはワインセラーも。

 このダイニングで提供されるものをはじめ、「四季島」の旅における食事は昼、夜、朝とも、旅先の各地で、その地元と食材を愛し育んできた料理人たちが、その土地の風土が感じられるものを用意するそうです。

 各地の料理人の選定、監修は日本ホテルの中村勝宏・取締役統括名誉総料理長が担当。また「四季島」の総料理長には元「ホテルメトロポリタン丸の内 Dining&Bar TENQOO」料理長の岩崎 均さんが就任し、車内で料理を提供します。

「風景に包み込まれる」未来的な展望車

 編成両端の展望車は1号車が「いぶき」、10号車が「きざし」という名称で、壁から天井まで広がる大きな窓が特徴。これまでになかった「風景に包み込まれる感覚」を実現したといいます。

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「四季島」展望車の車内(画像:JR東日本)。
展望車には天然皮革張りのソファ(画像:JR東日本)。
「額縁」のような車内通路側の窓。

 窓が、おおよそ鉄道車両らしくない個性的な形状なのもポイントです。大きな窓からの光と、白を基調とした壁により、未来を感じさせる空間を実現したとのこと。

 この展望車のように、「四季島」は窓の形状がひとつのポイント。各車両の通路には比較的小さな四角い窓が多く並びますが、これには「額縁を思わせる車窓が美しい風景を絵画のように演出する」という意図があるそうです。先述した森のようなラウンジなど、窓の形状を、各車両の機能性などに即しそれぞれの車両で異なるものにすることで、「四季島の旅」におけるさまざまな体験を予感させるデザインにしたといいます。

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コメント

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1件のコメント

  1. 旅行中に函館と札幌で見た。
    ホテルのロビーや美術館を思わせる車内は、『瑞風』とは対照的な印象を受けた。
    でも私には縁のない列車。
    乗車できる資金はあっても、ドレスコードがある時点で自分には身分不相応。
    やはりクルーズトレインには、品のある方が乗車されるのが望ましいと思います。