噴火時も出動、陸自75式ドーザのひみつ 「頑丈、速い、力持ち!」を実現する工夫とは

銃弾や砲弾が飛び交う戦場での活動を想定し、装甲板という鎧を着こんだブルドーザーはしかし、かつての火山噴火の現場で大きな活躍を見せました。その作りにも、現場での運用を考えたさまざまな工夫が施されています。

反比例する速さと力強さを両立させる、文字通り「逆転」の発想とは

 ただし、車を運転したことのある人だとわかると思いますが、パワー(トルク)を求めると速度は出せず、スピードを出そうとするとトルクは細くなります。これは船の場合だとタグボートも同じことが言えますね。

 そこで本車の場合は発想を逆転させ、走行時と作業時で前後が変わるというほかに類を見ない構造としました。これは排土板のある方向を正面とした場合、高速走行に充分な視界を得ることが難しかったことや、土木作業時は抵抗の大きい地面に食い付く履帯が最適なのに対して、走行時はむしろ抵抗の少ない、地面から離れやすい履帯が向いているという相反するものをひとつにまとめるためでもありました。その結果、車内の操縦席はシートの背もたれが可動することで前後の向きが変わる構造になっており、操縦手はその都度向きを変えるようになっています。

 しかも前後逆ということは、イザという時は猛スピードで後退できる、すなわち逃げられるというメリットがあるとも言えるでしょう。

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冒頭でもふれた73式装甲車。こちらも制式化から40年以上が経過する古株(画像:陸上自衛隊)。

 75式ドーザは既に制式化から40年以上経ち、総数で約100両が陸上自衛隊へ導入されましたが、いまだに現役で使われています。配備先も日本全国で、九州では福岡県の小郡駐屯地や飯塚駐屯地に配備されています。

 南九州には配備されていませんが、このまま火山噴火の警戒が続くようなら、もしかすると73式装甲車と同じく都城駐屯地や国分駐屯地に移管配備されるかもしれないですね。

【了】

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コメント

1件のコメント

  1. これの後釜として施設作業車が開発されたけど、芳しくない話も聞こえてきて残念。

    75式が再生産されたり。

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