新編陸上自衛隊、どう変わった? 創設以来最大規模、目指したものは更なる「速さ」

前身は海外派遣で活躍した「中央即応集団」

 このように画期的な「陸上総隊」ですが、ゼロから作られたわけではありません。

 前身となったのが、2007(平成19)年3月28日に創設された「中央即応集団」です。司令部は朝霞駐屯地(東京都練馬区)を経て、座間駐屯地(神奈川県相模原市)に置かれました。方面隊のように防衛警備担当エリアを持たないのが特徴です。よって、日本国内はもとより、海外での活躍も期待されていました。実際に任務を遂行するのが、「中央即応集団」隷下部隊である、「第1空挺団」「第1ヘリコプター団」「中央即応連隊」「特殊作戦群」「中央特殊武器防護隊」「対特殊武器衛生隊」「国際活動教育隊」です。

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陸上総隊新編行事の様子。特殊作戦群の隊員は任務の性質上バラクラバ(目だし帽)を着用し、顔を隠していた。(2018年4月4日、菊池雅之撮影)。

 2018年3月26日、中央即応集団はその歴史を閉じました。そして拡大改編され、指揮機能を拡充し、翌3月27日、陸上総隊として発足しました。最期の中央即応集団司令官である小林茂陸将が、陸上総隊の初代司令官に就任しました。司令部庁舎は、朝霞駐屯地となりました。

 小野寺五典防衛大臣も参列し、4月4日に陸上総隊新編行事が行われました。新しい門出に相応しく、整列する全隊員が新制服を着用していました。

 陸上総隊直轄部隊として、中央即応集団隷下部隊がそのままスライドしてきました。これに、「水陸機動団」「システム通信団」「中央情報隊」が新たに加わりました。

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コメント

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2件のコメント

  1. 野党が渋ったせいで何回も見送られたのかと思うと切なくなる

  2. レ○プ総隊ったら?あるいは慰安総隊。