列車の「発車時刻」はどのタイミング? 時刻表に書かれていない情報とルール

発車の手順は

 それでは利用者はどのように「発車時刻」と付き合っていけば良いのでしょうか。

 都心のJR、私鉄、地下鉄では、列車の停車時間は30秒から60秒程度です。運転間隔が短い路線では、停車時間が長くなると後続列車の遅延につながってしまうこともあり、ドアの開け閉めや安全確認などすべての作業を短い時間のなかでこなさなければならないのです。

 それぞれの作業に何秒くらいを要するかは、路線の特性や条件によります。たとえばワンマン運転か、車掌も乗務するツーマン運転か、ホームドアが設置されているか否か、発車メロディを採用しているか発車ブザーか、駅員の立ち合いがあるか否かで異なり、また安全確認の手順も鉄道会社によって異なるため一概には言えません。

 いずれにしても、列車のスムーズな運行のためには、列車が到着する前にホームで待っていること、既に到着している列車には無理に乗ろうとしないことが重要です。もし駆け込み乗車があってドアを再開扉すると、5秒や10秒の遅れが発生してしまいます。仮に20駅で10秒遅れると合計200秒、つまり3分以上の遅れが生じることになり、3分間隔で運行している路線であれば列車1本が運休になったのと同じことを意味します。そうすると他の列車が混雑し、さらなる遅延を招くことにもなりかねません。

 自分のためにも、他の利用者のためにも、安全でスムーズな鉄道利用を心掛けたいものです。

【了】

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