カナダ新戦闘機めぐる紆余曲折 F-35開発に出資も導入は白紙 どうしてこうなった?

カナダ空軍の新戦闘機選定が迷走中です。F-35戦闘機の開発に出資しながら、1機も導入されない可能性すらあります。国やメーカーの思惑が入り乱れるこれまでの経緯を振り返ります。

まさかの訴訟沙汰で計画はまたも振り出しに

 アメリカの大手エアラインであるデルタ航空は2016年4月、カナダの航空機メーカーであるボンバルディア・エアロスペースが開発した、110から125座席クラスの旅客機「CS100」75機の導入を決定しました。CS100は空気抵抗を抑えた新設計の機体に、三菱航空機が開発を進めているリージョナルジェット旅客機「MRJ」にも採用された、燃費効率の高いプラット・アンド・ホイットニーのギヤード・ターボファンエンジンを組み合わせた燃費性能の高い旅客機で、その性能は世界的に高く評価されています。

 しかし110から125座席クラスの旅客機には、ボーイングの「737」とエアバスの「A320」という強力なライバルが存在しているため、販売面では苦戦を強いられていました。そのようななかでボーイングのお膝元であるアメリカのデルタ航空から75機の受注を獲得したことで、CS100のセールスは弾みがつくとの観測も流れました。

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カナダの「スーパーホーネット」導入撤回のきっかけとなったボンバルディア・エアロスペースのCS100。2018年7月10日、エアバスA220-300へと改称された(竹内 修撮影)。

 ただ、他国のエアラインならともかく、アメリカのデルタ航空がCS100を選択したことはボーイングにとって我慢がならなかったようで、ボーイングは2017年6月に、CS100がカナダ政府からの違法な補助金によって、737に比べて安い価格をデルタ航空に提示できたとの理由で、アメリカ国際貿易委員会に対して提訴を行ないました。

 当然のことながらカナダ政府はボーイングの提訴に猛反発し、トルドー首相はボンバルディアへの提訴を取り下げない限り、F/A-18E/F「スーパーホーネット」を導入しないと発言。これを受けてボーイングはアメリカ政府が輸出を承認しているにもかかわらず、同機のカナダへの輸出を行わないことを表明。こじれにこじれた結果、カナダ政府は2017年12月に、F/A-18E/Fの導入を撤回すると発表しました。

 これによりボーイングはF/A-18E/Fの輸出で得られるはずだった利益を失っただけでなく、さらに大きな問題にも見舞われています。

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コメント

1件のコメント

  1. ボーイング社が強引とのこと。ゴーイングか。

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