戦車と自走砲、なにが違うの? 総火演の見方も変わるおさえておきたい基礎知識

自走砲の強みは攻撃のバリエーション

 対する自走砲が撃ち出す弾は、おもに放物線を描きながら飛んで行くため、相手からすると頭上から弾が降り注ぐことになります。これを曲射といいます。直接相手を見ずに撃つことから、間接照準射撃ともいいます。そのため、山の反対側にいる敵に対しても攻撃をすることができます。

 戦車砲と違い、放物線を描く弾道で飛ぶため、弾の先端に取り付けられた信管の種類を変えることによって、様々な射撃をすることができます。

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自走砲が打ち出した砲弾が目標上空で爆発する曵火射撃の様子(矢作真弓撮影)。

 たとえば、敵のいる陣地に対して点で攻撃を加えるために、弾頭が地面に接地した瞬間に爆発する「着発(ちゃくはつ)射撃(瞬発〈しゅんはつ〉射撃とも)」。そして、敵の上空で爆発させて、破裂した砲弾の破片を広範囲に撒き散らし、その地域を面で攻撃する「曳下(えいか)射撃」などがあります。これら信管には多くの種類があり、その目的に応じて付け替えることで、多様な攻撃をすることができます。

 基本的には曲射をメインとした射撃を行う自走砲ですが、実は自走砲にも直射をする場合が想定されています。それは、敵の戦車や装甲車などが、自走砲陣地に接近してしまった場合などです。

 自走砲などの陣地は、戦車や歩兵が戦闘している地域からおおむね10kmから30kmほど後方にあるので、その場所に敵の戦車などを攻撃するための対戦車火器はほとんど無い状態です。そこへ敵戦車が接近した場合、自走砲は搭載する直射照準装置を用いて、敵の戦車や装甲車などと自ら直接戦わなければならないというわけです。ただし、こういった自走砲が直接戦車と戦う場面は決して多くないといわれています。

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コメント

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3件のコメント

  1. 軍事ネタいらねーよ。自衛隊は好きだけど、乗り物ニュースを名乗っておきながら軍事ネタは不快。

    • お前のコメントが不快

  2. いいか、「自走砲は戦車と一緒だぜヒャッハー」と軍トップ自体がやらかして壊滅した部隊もあるんで見分けには気をつけろよ。