サーブ「グリペン」の強みとは? スウェーデンの歴史と風土が生んだコスパ最強戦闘機(写真10枚)

次世代の「グリペン」はどんな戦闘機?

 安価で性能が高く、またスウェーデン政府とサーブが柔軟なセールスをしたこともあいまって、輸出市場でも健闘した「グリペン」ですが、「タイフーン」や「ラファール」はもちろん、同じエンジンを1基搭載するF-16などに比べても機体が小柄なため、航続距離や兵装搭載量の面ではこれらのライバルに及ばず、それが輸出商戦での足かせとなっていました。

 このためサーブはグリペンの基本設計を流用した新戦闘機「グリペンNG」を開発しています。

Large 180921 gri 06 Large 180921 gri 07 Large 180921 gri 08

拡大画像

拡大画像

拡大画像

2016年5月にロールアウトした「グリペンE」の飛行試験初号機(竹内 修撮影)。
飛行試験を行なう「グリペンE」(画像:サーブ)。
「グリペンNG」に搭載される「ES-05」AESAレーダー(竹内 修撮影)。

「グリペンNG」の外観は一見した限りだと、「グリペン」と大差無く見えますが、機体は全長が14.9mからF-16を若干ながら上回る15.2mに、全幅も約20cmそれぞれ拡大されており、拡大によって生じたスペースには燃料タンクが増設されています。また前脚と主脚の収納方法を変更して、兵装や燃料タンクを搭載するハードポイントの数を8か所から10か所に増設しており、これらの改良によって、「グリペン」に比べて大幅に航続距離と兵装搭載量が増加しています。

「グリペン」はF/A-18「ホーネット」戦闘機と同じ、「F404」エンジンを搭載していますが、「グリペンNG」はF/A-18E/F「スーパーホーネット」と同じ「F414」エンジンを搭載しています。軽量な機体に「F404」よりもパワーの大きな「F414」エンジンを組み合わせたことで、「グリペンNG」はF-22などと同様、アフターバーナーを使用することなく超音速で飛行する「スーパークルーズ」能力を備えています。

この記事の画像をもっと見る(10枚)

最新記事

コメント

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。

5件のコメント

  1. 爆弾で酸素を奪うんじゃなくて
    江戸の火消しと同じで
    木を薙ぎ倒して
    延焼を防いだんだと思うんですが

  2. 記事にあるように酸素を奪うという方が正解に近い。爆風(衝撃波)で急激な気圧の変化を起こして炎を奪う方法だから、ロウソクの火を吹き消すのと似た仕組み。
    使った爆弾はGBU-49 Paveway II、GPS,レーザーの複合精密誘導爆弾。
    ちなみに自分はドラケンの方が好き

  3. マッハの領域で、軽量化で最高速度上がるか? そもそも、固定インテイクでマッハ2越えるか?

    • ちなみに自分はグリペン大好きです。

    • ちなみに私はマイキーが好きです