人間よりも過酷? 鉄道車両の軽量化 車体も窓も厳しく設計、どんな利点が

アルミ・ステンレスで軽量化

 軽い車両を造るための要素として、素材が見直されました。

 かつて鉄道車両の車体は木製がありましたが火災リスクなどから鋼鉄製に。しかし近年は大部分がステンレスかアルミ製に変わり、軽量化につながりました。

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山陽電鉄3050系の場合、鋼鉄製の3062号車(左)よりアルミ製3070号車(右)は4.5tも軽くなった(児山 計撮影)。

 たとえば山陽電鉄の3050系電車は、鋼鉄製の車体とアルミ製の車体がありますが、アルミ車の方がおおむね4.3~4.5t軽くなっています。かつてアルミ車は高価格で導入に踏み切れない鉄道事業者もありましたが、新工法により価格は下がり、現在では多くの会社がアルミ車を導入しています。

 ステンレスはアルミのように素材自体が軽いわけではありませんが、腐食の心配が少ないため板を薄くし、塗装を省略することで軽量化ができます。

 1980(昭和55)年に東急電鉄が投入した8090系電車は、有限要素法という方法で強度計算し、徹底的な軽量化を試みた結果、モーター搭載車両の比率を減らしても以前の車両タイプと同等の所要時間で走れるほどに軽くなりました。軽量化が省エネルギーに貢献した例と言えます。

 ステンレス車はアルミ車よりも低価格で塗装不要のメリットもあるため、通勤形を中心に爆発的に普及しています。

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コメント

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1件のコメント

  1. 一番苦労しているのはメーカー各社だと思うんだ。