人間よりも過酷? 鉄道車両の軽量化 車体も窓も厳しく設計、どんな利点が

それほど軽量化をがんばってない車両も

 新幹線もスピードアップのためにギリギリまで軽量化が要求される車両です。たとえばN700系の窓は700系に比べてひと回り小さくなっています。これは窓を小さくすることで車体の補強を簡易にしたり、構体の厚みを減らしたりといった軽量化を可能にするためです。また、窓ガラスの材質も合わせガラスからポリカーボネイトにして軽量化しています。

 このほか、座席1脚1kg、ブレーキ1両分で143kg……という具合にありとあらゆる部品を見直し、16両編成の場合、700系に比べてモーターを搭載した動力車が2両増えたにもかかわらず編成重量の増加を7tに抑えました。

 そしてN700SではN700系では実現できなかった「さらなる軽量化」が図られ、16両編成で700tを切ることを目標としています。

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「ななつ星in九州」はどの車両も比較的重い42.5~47.5tの「マ」級。しかし定員が極端に少ないため、トータルの重さは満員の通勤電車と大きく変わらない(児山 計撮影)。

 一方で例外として、豪華寝台列車「トランスイート四季島」や「ななつ星in九州」といった車両は、快適性を優先して軽量化にはそれほど注意が払われていません。もっともこれらの車両は乗車定員が極端に少ないため、車両+乗客の総重量で言えば、満員の通勤電車と大きくは変わりません。

 軽量化は鉄道車両にとって大変重要な課題ですが、一方で安全性を低下させることは絶対に許されませんし、軽量化のために乗り心地や騒音で乗客らを不快にさせることがあってもいけません。

 それでも「ダイエットを挫折」することは鉄道車両ではあり得ません。それは技術者が日夜、軽量化と快適性をはかりにかけながらグラム単位で検討し、鉄道事業者にも乗客にも喜ばれる快適で省エネルギーな車両の実現を目指しているからです。

【了】

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コメント

1件のコメント

  1. 一番苦労しているのはメーカー各社だと思うんだ。