災害派遣に見る空自の「輸送力」 運べ、運べ! 北海道地震で活躍した輸送機+α(写真19枚)
救援物資はどこからどう空輸されてくるの?
航空自衛隊は、発災当日の9月6日に厚木基地や入間基地から千歳基地まで、救助工作車やコンビニ調達の糧食を空輸しています。この空輸を担当したのが、航空自衛隊のC-130H輸送機とC-1輸送機、そして最新のC-2輸送機です。
C-130Hは愛知県の小牧基地に所在する第1輸送航空隊に。C-1は埼玉県の入間基地に所在する第2輸送航空隊および鳥取県の美保基地に所在する第3輸送航空隊に。C-2は第3輸送航空隊にそれぞれ配備されています。
各地に点在して配備される輸送機ですが、今回の地震ではほとんどが入間基地を経由して千歳基地まで飛来してきました。なぜならば、東京近郊に多くの救援物資が貯蔵してあったことから、入間基地が物資などの空輸拠点になったからです。また、海上自衛隊の厚木航空基地(神奈川県綾瀬市)からも、横浜消防の救助車両などが空輸されました。
空輸実績の一例としては、9月6日に入間基地からC-2輸送機によって、横浜消防の救助工作車が、翌7日には厚木航空基地からC-130H輸送機によって東京消防庁の車両が空輸されています。
緊急車両だけではなく、経済産業省や警視庁の応援人員なども空輸しました。10月8日には入間基地に集積された発電所修理機材、簡易充電器、電池、野菜ジュース、パン、缶詰、パックご飯などが入間基地から千歳基地までC-2輸送機で空輸されています。
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ここで千歳基地まで運ばれた救援物資は、同基地に所属する隊員たちによって輸送機から降ろされたあとに、地上で待ち構えていた陸上自衛隊の部隊に引き渡されます。格納庫で待機していた陸自のトラックに物資が積載されると、トラックは防災拠点に向けて出発します。こうして運ばれた物資は、防災拠点で仕分けされ、各避難所などへ陸送されていったのです。
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