賛否両論あった空自戦闘機部隊のモットー「見敵必殺」 掲げる言葉に見える特色、ほかにも
自衛隊や世界各国の軍の部隊などには、モットーを掲げているところが少なくありません。その隊の理念や行動指針を端的に表すものですが、なかにはユニークなものや、実に皮肉の効いたものもあります。
言霊(ことだま)の国の、言葉をめぐるお話
2018年11月、ある地方紙において、航空自衛隊が保有する戦闘機の垂直尾翼に「見敵必殺」という言葉が書かれたことに対し、「刺激的すぎ、時代錯誤なのではないか」という趣旨の声が紹介されました。
これは築城基地(福岡県)に駐留する航空自衛隊第6飛行隊が、同基地において開催される航空祭にあわせ、F-2戦闘機に施した記念マーキングであり、SNSなどにおいても賛否両論の大きな話題となりました。
「見敵必殺」とはすなわち「敵を見たならば必ず殺す」という意味ですが、これは第6飛行隊のモットーであり、同隊の上位組織である西部航空方面隊公式ウェブサイトにかつて掲載されていた記事において、「現有戦力を最大発揮して、必ず敵を倒すという至上命令を端的に表した言葉である」と説明されていました。
自衛隊の戦闘機に書く言葉として適切か否かはさて置くとして、実は第6飛行隊所属機に対して「見敵必殺」という言葉を書き始めたのは、2018年が初めてのことではありません。それどころか確認できた範囲だけでも、現F-2の前任機であるF-1の時代においても行われており、前世紀から続く長い歴史があります。
(These Things We Do,)That Others May Live,
他者を生かすために、ではないですか?
誰かが生きている限り、だと自己犠牲を示すモットーにはきこえませんよ
Mayを推量の「かもしれない」で訳してるんでしょうね。違います。
ここでは、目的・結果を表す「するために、できるように」の意味です。よりexplicitにSo that others may liveと書かれることもありますよ。