ボーイング最新給油機KC-46A初納入 原型は767…どんな飛行機? 日本と浅からぬ縁あり

日本との縁は民間のみならず

 日本で767を運用しているのは、航空会社だけではありません。航空自衛隊は1990年代に、「767」では初の軍用機型となる早期警戒管制機「E-767」を4機、2000年代に空中給油・輸送機「KC-767」を4機、それぞれ導入。また前述のKC-46Aについても、2019年1月時点で2機を発注済みで、これに加え今後、新たに4機を導入する方針です。

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アメリカ空軍に納入されたKC-46Aの初号機(画像:ボーイング)。

 旅客機としての767は、後継機となる787の登場以降、新規の受注が無く、受注済みの機体の引渡しが完了した2014年以降、生産が行なわれていません。

 ただ、民間貨物機型の767-300Fは2014年以降も堅調な受注を獲得しており、今後も生産が継続されます。また軍用機型もボーイングは2019年1月の時点で、アメリカ空軍から52機、航空自衛隊から2機のKC-46Aを受注しており、将来的にアメリカ空軍は179機、航空自衛隊も上述のように、発注済の2機を含めて6機の導入を計画しており、軍用機型の生産は継続されます。

 JALやANAでは、初期に導入された767-200は退役していますが、767-300と767-300ERは、両社やAIR DOの主力機として活躍しています。航空自衛隊が運用する軍用機型も含め、767は今後も長きに渡り、日本にとって重要な航空機であり続けます。

【了】

【写真】KC-46Aの先進的コックピット

Writer: 竹内 修(軍事ジャーナリスト)

軍事ジャーナリスト。海外の防衛装備展示会やメーカーなどへの取材に基づいた記事を、軍事専門誌のほか一般誌でも執筆。著書は「最先端未来兵器完全ファイル」、「軍用ドローン年鑑」、「全161か国 これが世界の陸軍力だ!」など。

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