豪華観光列車の前にもあった北海道「幻の東急線」計画 わずか2年で中止のワケ

中止の背景に創業者の死去

 このほか、札幌急行鉄道を推進していた五島氏が死去(1959年)したことも、計画中止の背景にあったとみられます。彼の死去後、東急は五島氏が主導した企業買収から撤退したり、あるいは傘下企業を売却したりするなど、事業の再編を行いました。ちなみに、事業の再編を主導したのは、当時の東急社長だった五島 昇氏。五島慶太氏の息子です。

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札幌急行鉄道の線路平面図(国立公文書館所蔵)。

 その後、札幌急行鉄道の予定ルートの一部には、札幌市営地下鉄東西線が建設されました。定山渓鉄道と夕張鉄道が運営する鉄道路線は、バスやトラック、乗用車の普及と炭鉱の閉山などで乗客や貨物が減少し、1974(昭和49)年までに営業を終了。いまは両社ともバス会社になり、定山渓鉄道は社名を「じょうてつ」に改めました。

 こうして札幌急行鉄道は忘れられた存在になりましたが、五島慶太氏の死去から60年が経過した2019年2月、JR北海道の島田 修社長や東急の高橋和夫社長が共同会見を開いて「ザ・ロイヤル・エクスプレス」の北海道での運行を発表しました。

 高橋社長は「五島慶太が1955(昭和30)年ごろ、北海道開発構想を発表いたしまして。以来、長い間のなかで、北海道の地で、いろんな事業展開をさせていただいております」と述べ、五島慶太氏の存在が北海道進出の発端になったことを示しました。

「ザ・ロイヤル・エクスプレス」が走るのは北海道のJR線で、東急が建設する線路を走るわけではありませんが、五島慶太氏が夢見た幻の鉄道計画を思い起こさせるものといえるかもしれません。

【了】

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コメント

1件のコメント

  1. これ、全然寒冷地仕様でも無い車両を北海道で運行して大丈夫なのかな?
    夏だけ運行?