平成と夜行列車 豪華列車は進化、一般向けは相次ぎ廃止 二極化した30年

寝ているあいだに移動できてホテル代も浮くのが利点だった夜行列車。しかし交通や宿泊事情の変化に伴い、姿を消したり、クルーズトレインへ「進化」したりしました。平成時代の夜行列車の変遷を振り返ります。

一般向け夜行列車は多くが廃止へ

 しかし一方で平成は、一般向けの夜行列車が消え去った時代でもありました。1989(平成元)年3月時点で、東京駅を出発する寝台特急は、九州方面に「さくら」「はやぶさ」「みずほ」「富士」「あさかぜ」、四国・中国方面に「瀬戸」「出雲」、加えて大阪行きの寝台急行「銀河」がありました。上野駅から出発する寝台特急も「北斗星」のほかに、東北方面に「ゆうづる」「はくつる」「あけぼの」「出羽」、北陸方面に「北陸」などがあり、そのほかに大阪と九州や北陸、東北を結ぶ夜行列車も数多く残っていました。

 ところが1994(平成6)年に「みずほ」、2005(平成17)年に「あさかぜ」「さくら」、2009(平成21)年に「銀河」「富士」「はやぶさ」が廃止され、東京駅を出発する寝台列車は1998(平成10)年に機関車+客車の「瀬戸」「出雲」を電車化した特急「サンライズ瀬戸・出雲」を残すのみとなりました。上野発の夜行列車も1994(昭和6)年に「ゆうづる」、2002(平成14)年に「はくつる」、2014(平成26)年に「あけぼの」が廃止されました。

 夜行列車の利用者数は1974(昭和49)年をピークに減少していきます。山陽新幹線の博多延伸や東北新幹線の開業、また地方空港のジェット化が進み、国内線にも大型ジェット機が大量投入されるようになり、速達性を重視する利用者が移ってしまったのです。

 1980年代後半には、低価格を武器にした高速バスの路線開設が相次ぎ、夜行列車は速達性だけでなく運賃でも競争力を失っていきました。

 もうひとつ夜行列車に打撃を与えたのは、宿泊施設の変化です。1970年代以降、宿泊以外の機能を削ぎ落して安い値段で泊まれるビジネスホテルが都市部に登場し、やがて地方都市にも拡大していきます。1958(昭和33)年に登場した寝台特急「あさかぜ」が「走るホテル」と呼ばれたように、寝ているうちに移動して、目的地に到着後すぐに行動できるのが夜行列車の利点でしたが、移動と宿泊を別に手配する方が速くて安くなってしまったのです。

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コメント

4件のコメント

  1. どんどん元気がなくなっていく日本に、ある意味相応しいではないか。

  2. 青春18キップでも、寝袋銀マット持ち込み駅待合室やホームの目立たない所で酒飲んで寝ちまえば何とかなる!最悪最終電車の中で寝てて起きないとかw

  3. 大阪発着の夜行列車の末期のスカスカっぷりを見ているだけに残当としか言いようがない。

    北斗星だって目立つのは本来北海道でしか買えない企画乗車券を使いソロで東京から行って戻るだけの乗り鉄だけ。

    存在する理由どころか意義まで無くなったんだから消えていくのは仕方ない。

    • 存在の意義を問うなら新幹線も立派な立役者だよな?

      まあ、自分は西も北も寝台を多数使わせてもらったけど仕事、観光共に重宝だったけどね。

      B個室程度なら二人での出張なら満額費用も支給されてたしね

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