東北・上越・北陸新幹線「E2系」どんな車両?「あさま」「はやて」急坂も違う周波数も
乗り心地を向上させた改良型も登場
東北新幹線 盛岡~八戸間の延伸開業を2年後に控えていた2001(平成13)年には、改良型のE2系が製造され、東京~八戸間(のちに東京~新青森間)を結ぶ「はやて」に導入されました。
10両編成で登場し、長野新幹線を走るための機能は省略。車体の構造を変えて車内の騒音を抑えました。窓の大型化も図られ、外の景色が見えやすくなりました。普通車の先頭車2両とグリーン車1両はフルアクティブサスペンションを搭載。それ以外の車両もセミアクティブサスペンションを搭載し、乗り心地が向上しています。
E2系はJR東日本の新幹線ネットワークの拡大に合わせて数を増やし、1995(平成7)年から2010(平成22)にかけて502両が製造されました。東北新幹線「はやて」「やまびこ」「なすの」や上越新幹線「とき」「たにがわ」、長野新幹線「あさま」と幅広く使われ、JR東日本の新幹線の主力車両となったのです。
しかし、後継車のE5系電車とE7系電車が登場したため、2014(平成26)年から廃車が始まりました。2017年には北陸新幹線から引退。2019年4月1日時点の車両数は最盛期の半分ほどです。
E2系の活躍の場は東日本だけではありません。E2系を製造した川崎重工業が中国のメーカーと提携し、中国の在来線向け車両(中国の在来線は日本の新幹線とほぼ同じ規格)としてE2系ベースのCRH2形電車を開発。2007(平成19)年にデビューしました。
CRH2形は改良型のE2系とほぼ同じ仕様で、初期に製造された車両は見た目もE2系にそっくり。食堂車と寝台車を連結した編成や、最高速度350km/hの営業運転に対応した高速鉄道向けの車両も製造されました。
【了】
〉エンブレムは青森のリンゴをイメージしたものになりました。
長野もリンゴのイメージが......