東北・北海道新幹線「E5系・H5系」どんな車両? 日本最速320km/h「はやぶさ」北へ
「ファーストクラス」も設置
塗装もE2系から大きく変化。「未来」や「先進性」をイメージさせる色として、青みがかった緑と、ややグレーに近い白、そしてピンクの帯が入りました。このほか、フルアクティブサスペンションを10両編成の全車両に搭載。カーブを走るときに車体を傾けて遠心力を弱めるシステムも導入し、乗り心地の改善を図っています。
車内も大きく変わりました。特に話題となったのが、10両編成中の10号車に設けられた、グリーン車よりも豪華なタイプの座席「グランクラス」です。10号車は長いノーズを持つ先頭車のため客室は狭いですが、その狭さ以上に定員を大幅に減らし、座席は1+2の3列配置に。座席間隔も大幅に広げ、大きくゆったりとした本革シートが置かれました。このシートには読書灯や電動レッグレスト、コンセントなどを設置。一部の列車を除いて軽食や飲料も提供しており、まるで飛行機のファーストクラスのようです。
2016年には北海道新幹線の新青森~新函館北斗間が開業。「はやぶさ」の運転区間も東京~新函館北斗間に拡大し、JR北海道は同社初の新幹線車両としてH5系電車を導入しました。帯色は北海道のライラックなどをイメージさせる紫に。ロゴマークも北海道のシロハヤブサをモチーフにしたデザインになりましたが、構造的にはE5系と同じです。
2019年4月1日時点の車両数は、E5系が430両、H5系が40両。いまでは「はやぶさ」だけでなく東北新幹線の「はやて」「やまびこ」「なすの」で使われることも増えました。このほか、インドのムンバイ~アフマダーバード間で計画されている高速鉄道にも、E5系タイプの車両が導入される予定です。
ちなみに、JR東日本は営業最高速度360km/hに再度挑戦するため、新型試験車両のE956形電車「ALFA-X(アルファ・エックス)」を開発。2019年5月から走行試験を行っています。この試験結果を反映させた「次世代E5系」では、360km/h運転が実現するかもしれません。
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