秋田新幹線「E6系」どんな車両? 真っ赤な2代目「こまち」、ふたつの「日本一」
わずか1年で終わった「スーパー」
1編成の車両数は秋田新幹線用のE3系が最大6両でしたが、E6系は1両増えて7両編成に。また、E3系の普通車は指定席の座席間隔が自由席より広く、居住性のサービスに差がつけられていましたが、E6系は広い指定席のほうに統一されました。2002(平成14)年に東北新幹線が八戸まで延伸開業した際、全車指定席の「はやて」がデビューし、「こまち」も全車指定席に変更。そのため、E6系では普通車の座席間隔を統一したのです。
E6系は2010(平成22)年から2014(平成26)年にかけて168両が製造され、これ以降は追加製造も廃車もありません。すべての「こまち」がE6系で運転され、東北新幹線ではE5系またはH5系(JR北海道が保有するE5系と同タイプの車両)の「はやぶさ」と連結して運転しています。この場合の1編成の車両数は17両。全体の長さは日本の旅客列車では最長の約400mです。これは東京メトロの日比谷線 日比谷~銀座間や半蔵門線 神保町~九段下間の距離に匹敵します。
このほか、東北新幹線のみ走る「やまびこ」「なすの」なども、一部の列車はE5系またはH5系とE6系を連結した17両編成で運転されています。秋田新幹線と同じミニ新幹線の山形新幹線も走れますが、営業運転で使われたことはありません。
ちなみに、2013(平成25)年のデビュー時には、E6系を使う秋田新幹線の列車は「スーパーこまち」を名乗っていました。E3系を使う「こまち」とは所要時間や料金が異なり、混乱を避けるため区別する必要があったためです。新幹線では初めて「スーパー」を冠した列車名でしたが、のちにE6系を使う「こまち」の運行も始まり、2014(平成26)年にはE3系が引退したのに伴い列車名を「こまち」に統合。「スーパー」はわずか1年で姿を消しました。
【了】
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