東京に来て驚いた鉄道 故郷福井と色々違った… 「時刻表いらず」は同じでも意味違うし

この電車は受験会場まで行くのか、そして止まるのか

 さて、純粋だったころの驚き(あるいは不安)はまだまだ止まらず、話は私鉄に移ります。大学受験のとき、渋谷駅から試験会場のある東急東横線 日吉駅(横浜市港北区)まで向かおうとしていました。渋谷駅で電車を待つホームに流れたアナウンスは「みなとみらい線直通 元町・中華街行き」というもの。

「みなとみらい線ってどこや。日吉行くんか」

「相互直通」がよくわかっておらず、渋谷駅を出た後、どこか別のところに連れていかれてしまうのではないだろうかと一抹の不安を抱きました。渋谷~横浜間を結ぶ東横線は、多くの列車が横浜駅から先のみなとみらい線(横浜高速鉄道)へ直通運転しています。どの列車も「みなとみらい線直通」と放送されているので、これでよさそう……と乗り込むものの、今度は各駅停車、急行、特急といった種別に悩まされます。

「日吉止まるんか」

 いったん電車を降りて、ホーム上に掲示されている「停車駅案内」を探しに行きました。スマートフォンと乗り換えアプリのあるいまならこういった不安を抱くことはなかったことでしょう。出発地と目的地、そして時間を入れれば「何時何分のどれそれに乗れ」と懇切丁寧に表示され、ユーザーはそれに従えば万事解決するからです。ちなみに「相互直通」の存在を理解した後は、「運賃ってどう計算するんだろう」に続き、「列車が直通していても、運賃は直通せんのか」と別の驚きを得たものです。

 こうして数々の関門(と入学試験)をくぐり抜けることができた私は晴れて上京……といいつつ、東京の一歩手前であるJR横須賀線の新川崎駅(川崎市幸区)近くに住み始めます。

【写真】懐かしいオレンジ一色の中央線

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コメント

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3件のコメント

  1. この記事は脚色もあるのかと思うけど、
    大事な日に乗る電車を事前に調べないことにものすごく違和感を覚えます。
    まして、受験時は緊張してしまうので、リスクはできる限り排除したいはずです。

    明日からセンター試験ですが、今はスマホアプリを見れば細かく案内をしてくれます。
    事前にシュミレーションしておくことが大事です。

    • >大事な日に乗る電車を事前に調べないことにものすごく違和感を覚えます
      ここに同意。
      自分の受験は1990年代で、名古屋近郊の自宅から、私大の受験で2回上京しました。
      当日移動では間に合わないので前日に上京して宿泊したわけですが、高校の先生には口を酸っぱくして「受験会場の下見をしておけ」と言われてたので、宿にチェックインしたあと、実際に会場まで移動してみて、駅では時刻表のチェックもしました。
      2回のうち1回は、受験前日&二日前に太平洋側一帯に10年に1回レベルの大雪があり、上京時の新幹線は盛大に遅延、都内も歩道に雪が積もった状態での受験でした。
      幸い、受験当日には鉄道の影響はなくなっていましたが、ラッシュの混雑には閉口。下見しておいてほんとよかったです

      23区内だと可能性レベルですが、明日は雪予報が出てますし、センター試験にいく受験生の皆さんはほんと気をつけてくださいね…

  2. 18年前、会社の転勤で東京に移り住んだのは24歳でしたが、当時、ガラケーで乗換案内がありましたので、今と変わらず、地下鉄も私鉄もすいすい乗換できました。
    事前の調べは必要ですよ。
    所沢に移り住んでから、なぜか都心の会社に転職してしまい、片道一時間半、乗換四回もありましたが、ガラケー片手に毎日通勤してました。