どう決まる? 踏切の開閉タイミング 待ち時間にも理由あり 「開かずの踏切」対策も

長く待たされるのにも理由あり 万が一を考慮しての対策

 列車が踏切に接近すると、自動的に警報が鳴動し、遮断機が閉まります。踏切が満たすべき安全性について、鉄道に関する技術上の基準を定める省令は「踏切保安設備は、踏切道通行人等及び列車等の運転の安全が図られるよう、踏切道通行人等に列車等の接近を知らせることができ、かつ、踏切道の通行を遮断することができるものでなければならない」としています。

 そのために必要な時間についても解釈基準のなかで細かく定められており、「警報の開始から列車等の到達までの時間は、30秒を標準とすること。この場合において、当該時間は、20秒以上であること」「遮断動作の終了から列車等の到達までの時間は、20秒を標準とすること。この場合において、当該時間は、15秒以上であること」とあります。

 つまり踏切の警報機は、列車が到達する遅くとも20秒以上前に鳴り始め、列車は警報が鳴り始めてから20秒以上、遮断機が閉じてから15秒以上経過してから列車が通過することになっています。

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駅のすぐ先に踏切がある場合、万が一列車が過走した場合を考慮し、前々から遮断される(画像:写真AC)。

 また、たとえば駅の近くにある踏切では、列車が駅に停車する前々から遮断機が閉まり、目の前を通過するまで長いあいだ待たされることがあります。これは、列車が過走(オーバーラン)した場合に踏切へ支障するおそれがあるため、そうした事態を想定しているからです。省令ではこうした箇所について、列車が過走した場合でも、踏切道に到達する前に遮断動作が終了しているよう定めています。

【写真】鉄道がないのに踏切が… 閉まるタイミングは?

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コメント

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1件のコメント

  1. 立体交差化の建設用地や建設費用等難しい問題が山積みかもしれませんが、せめて東京23区内にある全ての踏切は廃止を検討して欲しいですね。
    重大事故が発生していない所や開かずの踏切問題になっていない所はあまり対策がなされずに放置されている気がします。