ガソリン価格「下げ止まり」か GWで急落 レギュラー100円切り多数 今後どうなる?
下げ止まり? 需給バランス改善へ期待感
エネ研・石油情報センターによると、昨今の原油価格の下落は、需給のアンバランスによるものだといいます。
「金融危機に端を発したリーマンショックのときは、モノと人の流れは変わらず、カネの流れが不全になったことが原油価格に影響しましたが、現在は新型コロナの影響により、その反対のことが起こっているのです」(一般財団法人 日本エネルギー経済研究所 石油情報センター)
つまり、実質的な経済活動の世界的停滞により、石油が供給過剰になっていることが原油価格を押し下げているというわけです。しかし現在、これら状況が改善することへの期待感が高まっていることから、来週、5月18日(月)の調査では、ガソリン価格が上昇すると予測しているとのこと。
「5月に入り、欧米など世界的に経済活動再開の動きが見られること、またサウジアラビアとロシアが5月から石油の減産へと舵を切り、当初6月までの予定が、7月も延長する方針であることから、供給過剰の改善への期待感も高まっています」(エネ研・石油情報センター)
実際、5月11日(月)の週には、日本の石油元売り大手もガソリンの卸値を1リットルあたり6円以上、上げているそうです。
ただし、新型コロナウイルス感染拡大の第2波、第3波も懸念されることから、「しばらく原油価格は新型コロナに左右されるでしょう」(エネ研・石油情報センター)とのこと。また、世界的に外出自粛期間を経てテレワークが普及するなど、社会構造も大きく変化し、経済活動が「元通り」になるかも不透明だそうです。石油業界も「ポストコロナ」を見つめている、といいます。
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