首都圏通勤電車スピードランキング 北西部方面 西武線と中央線はどちらが速い?

五日市線や八高線から中央線へ乗り入れる列車

 では最後に、50km圏を見てみましょう。50km圏となると、西武線の都心部への直通列車はなくなり、中央線だけのランキングとなりました。中央線は山梨方面へ向かう本線のほかに、青梅へ続く青梅線、五日市へ延びる五日市線などが乗り入れています。1位は中央線(本線)の53.2km/h、2位は青梅線の35.6km/h、3位は五日市線の32.7km/hと続いています。

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首都圏西部方面50km圏のスピードランキング(河嶌太郎作成)。

 全体として見ると、10km圏では西武新宿線、20km圏では中央線、30km圏では西武池袋線と、それぞれ距離によって最速の通勤電車が異なる点が特徴的です。平均的には、西武池袋線と中央線が競った形になりました。

 こうして見ると、首都圏西部で家を探す場合、10km圏では上石神井(かみしゃくじい)駅(練馬区)、20km圏だと国分寺駅、30km圏だと小手指(こてさし)駅(埼玉県所沢市)や所沢駅が、都心への通勤では“お得”といえるでしょう。特に10km圏で西武新宿線と中央線のあいだに住居がある場合、西武線のほうが早く都内に出られることがあるかもしれません。

 住まいを考えたとき、たとえば最寄り駅に始発列車の設定があり、必ず座れるかどうかなども気になる点です。そのようななかで、列車の表定速度もひとつの参考になればと筆者(河嶌太郎:ジャーナリスト)は考えます。

【了】

【地図】ランキング対象とした首都圏西部の路線

Writer: 河嶌太郎(ジャーナリスト)

1984年生まれ。千葉県市川市出身。『週刊朝日』『AERA』などの雑誌のほか、「Yahoo!ニュース個人」「AERA dot.」「DANRO」「ITmedia」などのウェブで執筆。アニメを用いた地域振興からゲーム、IT、鉄道など幅広い分野を扱う。国内の鉄道路線の乗り潰しが趣味だが、災害による不通路線を残したまま数年が経過中。

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コメント

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4件のコメント

  1. 西武池袋線の所要時間がぜんぜん違う。
    石神井公園→池袋は急行で10分
    ひばりが丘→池袋は急行で15分
    小手指→池袋は急行で31分
    飯能→池袋は急行で49分

    • ラッシュ時の評定平均で比較していると明記されているのだから、日中の所要時間を挙げてこの記事は間違っている指摘するのはお門違い

    • yaku様
      失礼いたしました。ご指摘いただきありがとうございます。
      こちらの誤認でした。

  2. そもそも併走区間でもないのに距離圏だけで比較するのが間違い