アクロバットチームはどんな飛行機を使ってるの? 世界各国チームの使用機とその事情

一方で超音速機を使用するチームも…なぜ?

 韓国空軍のアクロバットチーム「ブラックイーグルス」は、ブルーインパルスとは逆に、亜音速機練習機から超音速練習機に使用機を切り替えています。ブラックイーグルスは常時編成となった1994(平成6)年から2007(平成19)年まで、アメリカ製のA-37B「ドラゴンフライ」ジェット軽攻撃機を使用していましたが、2009(平成21)年からは国産の超音速ジェット練習機T-50B「ゴールデンイーグル」を使用しています。

 ブラックイーグルスは2018年の「シンガポール・エアショー」など、海外のエアショーにも積極的に参加していますが、これはT-50の輸出のプロモーションも兼ねているといわれています。

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韓国空軍のアクロバットチーム「ブラックイーグルス」が使用しているT-50B練習機(竹内 修撮影)。

 ブラックイーグルス以外では、アメリカ空軍の「サンダーバーズ」、アメリカ海軍の「ブルーエンジェルス」、ロシア空軍の「ルースキエ・ヴィーチャズィ」と「ストリージ」、スイス空軍の「パトルイユ・スイス」、中国空軍の「八一飛行表演隊」などが、超音速戦闘機を使用しています。

 このうちサンダーバーズは2009年から、アメリカ空軍の現主力戦闘機であるF-16のブロック52仕様機、八一飛行表演隊も2009年から国産のJ-10戦闘機を使用しており、ルースキエ・ヴィーチャズには最新鋭機のSu-35S、ブルーエンジェルスも現在使用しているF/A-18C/Dを更新するF/A-18E/F「スーパーホーネット」の配備が開始されています。

 超音速戦闘機を使用するアクロバットチームの多くが、所属する軍の主力戦闘機を使用している理由のひとつは、韓国空軍のブラックイーグルスと同様、外国のエアショーで演技を披露することで、輸出を促進する狙いもあります。

【写真】アルファジェット駆るアクロバットチーム「パトルイユ・ド・フランス」

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