京葉道路の渋滞「9割減」見込む 道幅変えずに車線増 渋滞激化の外環でも使える?

過去にも効果を上げてきた「道路幅そのままで車線増」

 NEXCO東日本 取締役兼常務執行役員の高橋知道さんによると、2014(平成26)年から2016年にかけて付加車線が整備された穴川IC~貝塚IC間では、渋滞量が約7割削減されたとのこと。今回の武石IC~船橋IC上り線については、9割減を見込んでいるそうです。

 今回のように路肩などを削り、既存の道路幅のままで車線を増やすことは、過去にも東名の音羽蒲郡IC~豊田JCT間や、東名阪道の四日市IC~鈴鹿ICといった渋滞区間で行われ、効果を上げてきました。いずれも暫定的に片側3車線としたもので、並行する新東名や新名神の開通により交通量が減少したこともあり、東名 音羽蒲郡IC~豊田JCT間については現在、2車線に戻されていますが、京葉道路の場合は今回の姿が「本設」になります。

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東名 音羽蒲郡IC~豊田JCT間で実施されていた暫定3車線から2車線に戻す際のイメージ(画像:NEXCO中日本)。

 そして今後、このような車線増設などの抜本的な対策が必要になってきつつある区間として、外環道の埼玉区間(大泉JCT~三郷JCT)が挙げられます。2018年6月に千葉区間が開通して以降、たとえば川口JCT(東北道)~三郷JCT(常磐道)間では渋滞回数が外回りで43回から289回、内回りでは34回から538回に増えるなどしており、今後、関越道から東名高速までの区間が延伸すれば、その交通量はさらに増加することでしょう。

 NEXCO東日本の高橋さんによると、埼玉区間では一部出口の交差点改良、速度低下が発生しやすい上り坂を中心に、路肩や中央分離帯にLED発行パネルを連続して設置、車両の進行方向へ流れるように点滅させることでドライバーの視線を誘導し、適切な走行速度を保つようアシストする「ペースメーカーライト」を増やすといった対策を行っているそうです。ただ、京葉道路のような手法での車線増設は、難しいとの見解を示しました。

【了】

【地図】京葉道路どう変わる? 付加車線設置区間の概要

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コメント

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2件のコメント

  1. 圏央道の東名関越間もコレやろうよ!

  2. これ、京葉道が古い道路でほぼ地べたの上にある構造だから可能になったと思われる。
    外環道など高架の箇所では路面の耐過重量、地下トンネル部では火災等緊急時の緊急車両導線確保があるから難しいよね。
    それと交通量増えるから沿道住民への説得作業が待ってる。