「世界初の実用ジェット機」かと思ったらアァ勘違い! イタリア「カプロニ・カンピーニ」

イタリアでは1930年代からジェットエンジンの研究と開発が行われ、一時は世界初の快挙も手にします。しかし実態は現代のジェットエンジンとは異なり、また初飛行もぬか喜びに終わりました。なぜそうなったのか見てみます。

「世界初の実用ジェット機できた!」イタリアも大宣伝

 1940(昭和15)年までに、カプロニ社は2機の飛行試験機(MM.487とMM.488号機)と1機の地上試験機を製作。同機はカプロニ・カンピーニ(C.C.)2型(あるいはN.1型)と呼ばれました。

 同機は、スッキリした葉巻き型のデザインであるものの全長が13mを超え、当時の単発エンジン機としては異例の大型機でした。史上初のジェット戦闘機といわれるメッサーシュミットMe 262が全長10.6m、航空自衛隊が初めて装備したF-86「セイバー」戦闘機が全長11.4mであることからも、かなり大きいことがわかるでしょう。

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1940年8月27日に初飛行を行ったMM.487号機。2人乗りの機体に比べて小さな操縦席窓に見えるが、実際は小型爆撃機並みに大きな全長であった(吉川和篤作画)。

 これは空気圧縮機の回転用に大型の900馬力液冷エンジンを内蔵したことで胴体直径が大きくなったためであり、機体を支える低翼前縁も分厚くなったことで、空虚重量は3.6tに達しました。それでもイタリア空軍は、この新技術を塔載した航空機が最高速度550km/hを超える性能を出すことを期待します。

 C.C.2型は1940(昭和15)年8月27日に初飛行を行うと、試験機のうち1機(MM.487号機)は翌年11月30日にイタリア北部の都市ミラノから首都ローマまでの約500kmを飛ぶデモ飛行に成功しました。この成功を受け、イタリアは「世界初の実用ジェット機」としてC.C.2型を世界に向けて大いに宣伝したのでした。

【貴重】カラー写真に残る当時のC.C.2型機の姿

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