なぜ少ない「駅ラーメン」 駅そばより不利なワケ 実は全国に存在する名店

なぜ駅に人気店誘致? 「駅舎まるまるラーメン店」も

 このほかにも、同じ東京駅の「ニッポンラーメン凛」や、近鉄 大阪難波駅構内の「なにわ麺次郎」(大阪市内の人気店「燃えよ麺助」「麦と麺助」の流れを汲む)など、改札を出ずに食べることができる本格的なラーメン店は徐々に増加しています。

 なかには2016年に阪急の大阪梅田駅へオープンした「京都 麺屋たけ井 阪急梅田店」のように、鉄道では行きにくい場所にある名店が突如としてターミナル駅の改札内にあらわれることも。いまでこそ出店が拡大している同店ですが、当時は他の店が梅田はもちろん、それぞれの最寄り駅からも相当離れており、「特製藁納豆との相性が抜群」という「たけ井」でしか味わえないつけ麺のために入場券を払ってまで食べに行くファンが詰め掛けていました。

 鉄道事業者は飲食店に限らず改札内テナントのクオリティ向上に取り組んでおり、人気ラーメン店を誘致する背景には、少しでも駅や鉄道を利用してもらうきっかけ作りの側面があると言えそうです。

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天竜浜名湖鉄道 気賀駅に出店する「貴長」の一杯(画像:天竜浜名湖鉄道)。

 地方では、駅舎をまるまるラーメン店にするケースも見られます。浜松市の天竜浜名湖鉄道 気賀駅は、国の登録有形文化財に指定された歴史ある駅舎の半分ほどのスペースを使って、「中華屋 貴長(きちょう)」が出店しています。もともと無人駅で入場料もかからず、鉄道利用者だけでなくツーリングの立ち寄りコースとしても人気を集めています。看板メニューは、緑色の麺を使ったオリジナルの「貴長塩ラーメン」です。

 北海道小清水町にある釧網本線 止別(やむべつ)駅は、駅舎のかなりのスペースが「ラーメンきっさ えきばしゃ」として利用されています。止別駅に停車する列車は1日7往復、1日の乗降人員は10人以下とされますが、ラーメン店の方は、鉄道をはるかに超える賑わいを見せています。

 このように駅ラーメンは、「駅ホームの立ち食いラーメン」「駅構内に出店した人気店のラーメン」「駅そのものがラーメン店」など、あり方はさまざま。ラーメンはそばと比較するとアツアツなので、気持ちゆっくり目に味わうことをおすすめします。

【了】

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Writer: 宮武和多哉(旅行・乗り物ライター)

香川県出身。鉄道・バス・駅弁など観察対象は多岐にわたり、レンタサイクルなどの二次交通や徒歩で街をまわって交通事情を探る。路線バスで日本縦断経験あり、通算1600系統に乗車。ご当地料理を家庭に取り入れる「再現料理人」として国民的アイドルに料理を提供したことも。著書「全国“オンリーワン”路線バスの旅」など。

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コメント

3件のコメント

  1. 関東では改札外の駅用地内に増えそう。駅そばの成功体験が終わりを告げ、駅売店が全体の事業不振で店を閉じる。チャンス到来ですね。 
    JR山手線渋谷駅外回り乗り場に、散発的に袋麺の大手がアンテナショップを出店することがありましたがもう見れないのでしょうか。

  2. 立ち食いソバうまいよな。
    クソ寒いときに一味をどかどか放り込んで一気に胃に流しむのは絶品。
    ただ普通の状態で食えばうまいかどうかは微妙だけどな。
    だけどホームって昔は結構あったけど、駅の新築とかで自販機はあるけど、売店や立ち食いソバは減ってない?

  3. 昔、千葉駅構内にあった麺茹で機に特徴のあるラーメン、チープな味ですが学生時代によく食べました。

    今は有名店が店を出すようになってますが、正直駅ナカで行列してまでたべたいかというと……。
    だったら本店行くよなぁ……。
    なんて思ったりも。