進化する山形新幹線 「福島」が東京にも金沢にも函館にも影響するワケ

広範囲へ波及しやすい新幹線運行状況

 新幹線の東京~大宮間は、山形新幹線のほか北陸新幹線、上越新幹線など、様々な方面への列車が同じ線路を共有。この区間から他線区へ、各新幹線の遅れが波及する可能性があります。

 そのため、遅延対策の強化である「アプローチ線」新設による福島駅の改良は、JR東日本関係の新幹線全体の安定性を高めるもの、ともいえるでしょう。今後、北陸新幹線の敦賀延伸、北海道新幹線の札幌延伸も予定されているなか、局所的な改良ではありますが、その効果は広いかもしれません。

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新設される福島駅のアプローチ線(画像:JR東日本)。

 2021年4月に工事が始まる予定である福島駅「アプローチ線」は、2026年度末の使用開始が目指されています。

 なお、盛岡駅でも「こまち」と「はやぶさ」が連結と切り離しを行っていますが、東北新幹線下り線の横断は上り「こまち」が1回すればいい線路の接続(配線)で、福島駅と異なるなどの理由から、特に大きな問題とはされていないようです。

【了】

【画像】2024年春登場予定! 山形新幹線の新型車両「E8系」とは?

Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)

鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。

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コメント

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5件のコメント

  1. 小竹向原問題もそうだけど、吊るし上げにならない形式で「なぜ当初から平面交差を回避する方向の建設が行なわれなかったのか?」という政策決定過程の評価をしてほしいな。

    • >「なぜ当初から平面交差を回避する方向の建設が行なわれなかったのか?」

      いまと比べて東北新幹線の本数も少なくて平面交差しても対して影響少なかったから、わざわざよりコストかけてまで「平面交差を回避する建設」する必要がなかったから。知らないようだけど、後からできた山形新幹線は既存の線路(在来線の奥羽本線)を改良してるので、既存のレールの一部移設などで済む現行の平面交差配置と、今回のアプローチ線のようなまったく新しく高架線を建設するの、比べればどれだけコストが増大することか。

      鉄道建設なんて真っ先にコストパフォーマンスを槍玉に挙げられるんだから、多少利便性を犠牲にしてもコストパフォーマンスが低ければ、そんなアプローチは取れないでしょう。
      わざわざまたコストをかけてまで「政策決定過程の評価」なんてものする必要もない。誰がいまさらそのコスト払うのよ。

  2. 山形新幹線開通当時は東北新幹線は盛岡まで、北陸(長野)新幹線も未開通で影響は少なかったし、技術的な問題もあった(急勾配カーブのアプローチ線を走れるかなど)。

    こまちとの比較、なすの以外全ての東北新幹線が通る福島駅と、はやぶさ及び回送しか走らない盛岡駅北側じゃ比較にならない。

  3. 長年、検討していたアプローチ線を建設する目途が立っただけですね。
    盛岡駅もいづれ秋田新幹線の上りアプローチ線も具体的にになりますね。

  4. おもしろでし