なぜ銀座線は「最強」なのか 多方面から「よく利用する」「便利そう」まだまだ進化?

当時は珍しかった「三越前」という駅名

 特に百貨店については、三越前駅がその名の通り日本橋三越本店に直結。駅建設にあたっては、三井財閥が建設費負担を条件に駅を誘致したとされています。当時、企業名がそのまま駅名に採用されるのは極めて珍しいことでした。

 ほかにも松坂屋が上野広小路駅に、高島屋が日本橋駅に、明治屋が京橋駅に、松屋銀座が銀座駅にそれぞれ直結しています。高島屋も駅建設費を負担したほか、明治屋京橋ビルは現存する地下鉄と一体化したビルとしては最古です。西側の終点 渋谷駅でも、2020年3月まで東急百貨店東横店の中にホームがありました(その後解体)。

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日本橋三越本店に併設された三越前駅の出入口(2020年12月、乗りものニュース編集部撮影)。

 意見として挙がった「遅延の少なさ」も見てみます。銀座線は丸ノ内線とともに、東京メトロの9路線の中では他社線と直通運転をしていません。これは線路幅や電力供給方法が異なることなどが理由です。単独路線として運行しているため、他社線の運行障害の影響を受けません。また、全駅にホームドアが完備され安全対策が取られている点も、定時運行に寄与しているといえるでしょう。

 なお東京メトロによると、輸送の安定性を高めるため、標準電圧を現行の600Vから750Vに改めるほか、浅草駅構内に折返し線を整備することを検討中としています。銀座線はまだまだ進化しそうです。

【了】

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