なぜイタリアに? 空自戦闘機パイロット教育を伊機関へ委託 そこにある課題解決のカギ

すでに米空軍へ教育委託してるけど…?

 航空自衛隊は現在、戦闘機部隊への配属が予定されている一部の学生パイロットの教育訓練をアメリカ空軍に委託しています。同空軍はT-38C練習機を使用して、派遣された学生パイロットの実任務に就く前段階の教育訓練を行っています。

 ここへきて決まった「イタリア」での教育委託――航空自衛隊の創設にも大きく関与し、現在も密接な関係にあるアメリカ空軍への委託はともかく、友好国ではあるものの、アメリカほど防衛協力の進んでいないイタリアのIFTSへ航空自衛隊員をなぜ派遣するのか、不思議に思う方もおられるかと思います。筆者(竹内 修:軍事ジャーナリスト)は、IFTSへの航空自衛隊員の派遣決定には、3つの理由があると考えています。

 ひとつは訓練方法の変化、具体的にはフライトシミュレーター利用の増加です。IFTSは全教育訓練の50%をフルフライトシミュレーターで行っており、IFTSは将来の教育訓練体系を構築するうえで大いに参考になる施設だからです。

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T-346Aのフライトシミュレーター。IFTSでは全教育訓練時間の50%がフルフライトシミュレーターによる訓練で占められている(画像:Leonardo)。

 航空自衛隊は2021年3月31日の時点で、F-15J/DI戦闘機を201機、F-2A/B戦闘機を91機、F-35A戦闘機を21機保有していますが、F-15J/DJの約半数はF-35AとF-35Bでの更新が予定されています。F-15とF-2には複座型のF-15DJ、F-2Bがあり、学生パイロットの教育訓練に使用されていますが、F-35には複座型が存在しません。F-35の学生パイロットの教育訓練は、かなりの部分がシミュレーターで行われています。

 近年、先進諸国の空軍や海軍では、運用コストや環境負荷への低減といった観点から、戦闘機以外の軍用機に関する教育訓練についてもシミュレーターを使用する機会が増加しています。航空自衛隊も将来的には、F-35以外の教育訓練でもシミュレーターの使用の幅を広げていく必要があります。

【もはや大学?】空自パイロットも学ぶIFTSの「キャンパス」(画像)

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コメント

3件のコメント

  1. 米軍の委託教育を経て帰ってきたパイロット達は、その後日本式の昭和の考え方に再矯正させられます。結果を出すことは重視されず、教官や先輩を満足させることを求められます。あまりの非合理さに辞めてしまうパイロットも多いのが現状と聞きます。新たな考え方を導入しようとイタリアの訓練課程を増やすのは結構ですが、先に解決すべきことは他にあるんじゃないでしょうか?

  2. ちなみにイタリアは、第二次世界大戦時に連合国側についた政権側(イタリア王国)が、イタリア社会共和国(ムッソリーニが首班)とドイツ、日本に宣戦布告をしている。ドイツが降伏したことによりイタリア社会共和国は崩壊、イタリア王国がイタリアの正式な政権となるが戦後にイタリア共和国に政権が変わって今に至るまで、イタリアと日本は、国際法上は和平交渉や平和条約締結がなされておらず、国際法上の交戦国同士となっているはずだけど、どうなの?もうそろそろちゃんと和平交渉して平和条約結ぶべきでは。

  3. 同じ訓練ならアメリカよりイタリアに行きたいなあ。
    飯も文化も歴史もファッションも女性の美しさも比較にならんし。
    金曜日仕事が終わったあとおめかしして普通にオペラとか鑑賞してんだもん。
    京都状態で工事すると遺跡が出まくるし、ガチで文化レベルが違いすぎるわ。