“強運艦・不沈艦”の異名も 駆逐艦「雪風」進水-1939.3.24 別名に「丹陽」も、なぜ?

旧日本海軍の駆逐艦「雪風」が1939年の今日、進水しました。太平洋戦争の初戦から戦艦「大和」の水上特攻に至るまで、数々の激戦に参加するも大きな損傷は受けず、僚艦40隻のなかで唯一生き残りました。

戦後は中華民国へ渡る

 翌1943(昭和18)年には、1月から2月にかけてのガダルカナル島撤収作戦に参加。その後も、本土と南方とを往復し、物資輸送任務など従事します。1944(昭和19)年6月にはマリアナ沖海戦に、10月にはレイテ沖海戦に参加しますが、いずれにおいても生還しています。

 同年11月、「雪風」は横須賀港~呉港間で、就役したばかりの大型空母「信濃」の護衛を行います。夜間に実行されましたが、「信濃」はアメリカ軍潜水艦の雷撃によって撃沈されています。

「雪風」にとって最後の海戦は、翌1945(昭和20)年4月の水上特攻でした。戦艦「大和」などとともに沖縄を目指しますが、その途上で激しい空襲にあい作戦は失敗。しかし「大和」など6隻が沈没するなか、ほぼ無傷だった「雪風」は佐世保に帰投します。

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連合軍に接収後の1947年5月に撮影された「雪風」。この後、戦争賠償艦として中華民国に渡り、「丹陽」に改名される(画像:アメリカ海軍)。

 8月、太平洋戦争が終わると、作戦行動可能だった「雪風」は復員兵の輸送任務に従事しました。日本人を本土に戻すためにパプアニューギニアのラバウルや満州(中国東北部)などへ赴き、計1万人あまりを帰還させています。

 こうして戦後も働き続けた「雪風」でしたが、1947(昭和22)年7月に、戦争賠償艦として当時の中華民国に引き渡されます。中国軍艦として艦名を「丹陽(タンヤン)」に改めたのち、中華人民共和国と中華民国との国共内戦でも用いられました。

 退役は1965(昭和40)年12月16日。そののち解体され、1971(昭和46)年12月8日に舵輪と錨が日本に返還されました。これらは広島県江田島の海上自衛隊第1術科学校に展示されています。

 太平洋戦争を生き抜いた「雪風」は、「強運艦」「不沈艦」などと呼ばれます。

【了】

【写真】戦艦「大和」を護衛する「雪風」

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