【空から撮った鉄道】夜の東京はターミナル駅も眩い

2020年1月、東京の夜景と鉄道を空撮しました。その模様は2020年5月9日配信の「闇夜を走る「都電」の情景 昼間とは違ったその世界」でお伝えしました。今回はその続編です。都心のターミナル駅の夜景をご覧いただきましょう。

この記事の目次

・山手線沿いにターミナル駅を夜空鉄
・高層ビルの空撮を意識して池袋駅から新宿駅へ
・渋谷駅は一番の明るさ
・高輪ゲートウェイ駅は駅舎全体が煌々と輝く
・東京駅は荘厳なる姿

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山手線沿いにターミナル駅を夜空鉄

 2020年1月、ヘリコプターにて薄暮から夜景空撮を開始しました。都電を撮影している頃には真っ暗となり、まだ17時台なのに冬の夜は早いです。都電の「夜空鉄」は飛鳥山電停で終えました。次は山手線に沿ってターミナル駅の夜の輝きを狙います。

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南西側から撮影した池袋駅。画面右上には「サンシャイン60」、真ん中上には竣工目前だった「Hareza Tower(ハレザタワー)」、画面下やや右にはオフィスビルの「ダイヤゲート池袋」が見える。東口の明治通り付近や西口の西池袋付近がひと際輝く(2020年1月24日、吉永陽一撮影)。

 飛鳥山から近いのは池袋駅です。すっかり夜の帳が降りた漆黒の空でも、「サンシャイン60」の高層ビルは遠くからでも分かります。長方形をした60階建の高層ビルは、無数の窓から光が闇夜に輝いています。日中では見慣れている池袋駅も、夜となると駅前のビルが地上の街灯で照らされて浮かび上がり、一瞬どこの駅か分からなくなるほど、神秘的な姿を見せます。

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「サンシャイン60」を左側に入れて池袋駅東口を望む。「西武池袋本店」や「PARCO(パルコ)」などの商業施設が明るく輝くとともに、サンシャイン通りや明治通りの横断歩道では、多くの人が行き交う(2020年1月24日、吉永陽一撮影)。
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北側に回って池袋駅を寄りで撮影。1番線の埼京線新宿・大崎方面(南行)にはE233系7000番台、7番線の山手線外回りにはE235系が、その右側の東武鉄道東上線池袋駅には50000型が停車する(2020年1月24日、吉永陽一撮影)。
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さらに東上線の池袋駅を撮影した。JRのホームの照明を受けて50000型の車体側面が浮かび上がり、前面のオレンジ色も判別できて闇夜のアクセントとなった(2020年1月24日、吉永陽一撮影)。

高層ビルの空撮を意識して池袋駅から新宿駅へ

 そのまま山手線を南下します。高層ビルの空撮を意識し、高度に余裕を持たせて約2000フィートにしました。鉄道と高層ビルの輝きを狙ってみます。東京の夜景はほんとうに明るく、全景ならばさほど高感度にしなくてもいけるほど。新宿駅へ近づいてくると、駅周辺は肉眼で見ても眩いほど輝いています。

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都庁をはじめとする高層ビル街を左手に南西側から新宿駅を見る。西新宿の高層ビル群よりも、北東側の新宿大ガードや靖国通り、新宿通り付近が一番輝いている(2020年1月24日、吉永陽一撮影)。

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Writer: 吉永陽一(写真作家)

1977年、東京都生まれ。大阪芸術大学写真学科卒業後、建築模型製作会社スタッフを経て空撮会社へ。フリーランスとして空撮のキャリアを積む。10数年前から長年の憧れであった鉄道空撮に取り組み、2011年の初個展「空鉄(そらてつ)」を皮切りに、個展や書籍などで数々の空撮鉄道写真を発表。「空鉄」で注目を集め、鉄道空撮はライフワークとしている。空撮はもとより旅や鉄道などの紀行取材も行い、陸空で活躍。

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