エチケット袋も見納めに? 特急「やくも」381系引退で 追求される「酔わない工夫」
特急「やくも」に使われる381系は2024年春以降、新型273系に順次置き換わります。国鉄型車両がまたひとつ見納めになりますが、同時に、珍しいあるものも車内から消える可能性があります。
乗り心地問題は解決したはずでは…?
381系の車体傾斜システムは「自然振り子式」と呼ばれる方式です。これはカーブでの遠心力低減、通過速度向上を実現した一方、カーブ進入時などに不自然な揺れが発生させることがあり、それによって気分を悪くする乗客が見られました。そのため、今も洗面所にエチケット袋が用意されているのです。
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当然、その後に登場した車両では、この問題も解決されています。例えば東北新幹線のE5系電車では「空気ばね式」を、JR四国の特急「南風」の2000系ディーゼルカーでは「制御付き自然振り子式」を、それぞれ採用しています。これらの車両にエチケット袋は備え付けられていません。
そして381系にとって代わる273系は、さらに進化させた「車上型制御付自然振り子式」を採用。これは、車上の曲線データと走行地点のデータを連続して照合し、適切なタイミングで車体を傾斜させるもので、国内初となる機構だということです。
273系は、2024年春以降の運行開始が予定されています。
【了】
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