小田急ロマンスカーは運転しやすい? 展望席上の運転台も 元運転士に聞く歴代車両

「EXE」、αとで運転に違いは?

――「EXE」にも乗務されたそうですが、どのような車両でしょうか。またリニューアル車「EXEα」では走行機器も更新されていますが、その影響は感じられましたか?

「EXE」は連結運転を行うロマンスカーであり、特に中間運転台で運転する時は気を使います。曲面ガラスで部分的に視界がぼやけるので、体勢移動をしながら運転する必要があるのです。「EXEα」は自動車でいうアクセルに当たる「ノッチ」や、ブレーキ操作の反応など、格段に性能が上がりました。

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特急ロマンスカー「EXEα」30000形電車の車内(2017年9月、安藤昌季撮影)。

――青いロマンスカー「MSE」はどのような車両でしょうか。

 東京メトロやJR東海と相互乗り入れする車両ですが、比較的最近に導入された車両ですので、運転感覚、乗り心地がとてもよい車両です。

――乗務された中で一番古い「LSE」を基準として、それ以降の新型ロマンスカーでは、どのような点で「乗りもの」として改善されていると感じますか?

 ブレーキ性能の向上です。運転士にとって「駅の停止位置に列車を正確に止める」ことは非常に重要です。ブレーキ性能が向上することにより、お客様にとって揺れが少なく、乗り心地のよい車両に改善されたと感じます。

――展望車のないロマンスカーでも、乗務員室越しの前面展望が可能な車両が多いですが、乗客から見られることは、運転感覚に影響しますか?

 通勤形車両でもお客様にご覧いただきながら運転していることに変わりはないものの、特急形では座席が前に向いていますので、発車するさいに後ろを見ると、お客様と目が合うなど、独特の緊張感はあります。

【写真】初代3000形「SE」ほか、歴代車両をたっぷりと

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