戦車は走るよ将来も! 決して終わっていない「陸の王者」の欧米における開発の現状

長年、議論が交わされてきた「戦車不要論」が、ウクライナ情勢を受けにわかに勢いづいています。確かにロシアを除く欧米では、ここしばらく「新顔」が見られません。その次世代戦車の開発状況を概観します。

戦車は淘汰されゆく運命なのか?

 欧米における「次の戦車」の、開発状況はどうなっているのでしょうか。

「戦車はオワコンか」という議論は、もう何十年も繰り返されています。ロシアによるウクライナ侵攻では戦車の残骸の映像が拡散され、不要論が勢いづいているようにも見えます。戦車発明国イギリスは戦車生産ラインを閉鎖し、オランダは戦車部隊を全廃しました。アメリカ海兵隊も戦車部隊を廃止する方針です。欧米の主力戦車の顔触れはもう何十年も同じに見えます。

 では、戦車はもう見切りを付けられて新車開発は停滞しているかというと、実はそうでもありません。

Large 20220607 01
ロシア新型戦車T-14。2015年に登場するも配備が進んだという情報はない(画像:Vitaly V. Kuzmin、CC BY-SA 4.0〈https://bit.ly/3NToOpW〉、via Wikimedia Commons)。

 ウクライナは緒戦の防戦一方から、長期戦で反転攻勢に戦局が変わってくると、対戦車ミサイルではなく戦車、火砲、装甲車の援助を要望するようになっています。ロシアも予備保管していた旧式戦車まで引っ張り出してきているようです。

 戦争とは究極ともいえる生存競争で、その厳しい審判では必要なものは急速に発達し、不要なものはあっという間に淘汰されます。シーパワーの一時代を担った戦艦と、発明されてから100年程度しか経ていない航空機に、それは鮮やかに見て取れます。戦艦は第2次世界大戦を経て、21世紀には完全に淘汰されました。一方で航空機の発達ぶりは述べるまでもありません。

 戦車はまだ淘汰されていません。ロシアは新型戦車T-14を登場させています。ヨーロッパでは独仏が中心となって多国間共同の「MGCS(次世代地上戦闘システム)」、アメリカは「NGMBT(次世代主力戦車)」が研究開発中です。日本や中国などは、21世紀に入ってからも新型戦車を配備しています。

【画像】世界を驚かせた「レオパルト2」+「ルクレール」の合体作業と射撃の様子

ロシア軍のウクライナ侵攻 最新情勢 戦争はどうなっているのか

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 航行中の護衛艦「かが」の周辺に「巨大な海洋生物」が出現! 艦艇勤務ならではの光景を海自公式が公開
  2. 「危なすぎる!」阪神高速“中の人”がブチギレ!? “衝撃動画”とともに呼びかける「ドライバーが守るべき3つのこと」とは
  3. 「知らなかった!」SNSで話題に 高速道路の“2つ並んだ赤い三角コーン”、実は超重要な「ある合図」だった! NEXCO公式が投稿
  4. ロシアのミサイル部品工場が「大炎上」 ウクライナ軍の航空機から発射した巡航ミサイルが「直撃」か
  5. 史上最大の軍艦より135mもデカい!? 旧海軍「大和」を凌ぐ『エースコンバット8』の新ボス「陸上戦艦」の衝撃スペックとは
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号