そっくりだけど違う! 引退するキハ281系と“まさか”の復活キハ283系 北海道の2大特急車両
内装にも細かな違いが!
分かりやすい違いは前面のライトで、前面に付く扉(貫通扉)の両脇に前照灯や尾灯を備えているのがキハ283系です。また、前面には列車名を表示する愛称表示器を備えていますが、キハ283系ではLEDによる電光表示となり、「おおぞら」で使用する際は釧路湿原の丹頂鶴をイメージしたイラストが表示されます。
側面にも違いがあります。キハ281系は出入口付近の窓横に青とライトグリーンのカラーリングを添えていますが、キハ283系では丹頂鶴をイメージした赤も添えています。
また内装も異なり、キハ283系は荷棚に覆いが付いています。さらに、「おおぞら」で使用するキハ283系では、丹頂鶴の柄が入った灰色の座席も特徴です。ただし「スーパー北斗」で使用された車両では座席の色が異なっていました。かつては普通車の指定席と自由席で同じ座席が使用されていましたが、キハ281系とともに指定席のグレードアップが行われた際、座席が交換されたのです。
両形式とも、かつては先頭車の貫通扉のところまで乗客が入れました。立った状態で貫通扉の窓越しに前面展望もできましたが、のちに貫通扉への通路が封鎖されています。
先頭車の側面にロゴマークがある点は、両形式共通です。登場時、キハ281系は「HEAT281」、キハ283系は「FURICO283」というマークでしたが、のちにキハ281系は「FURICO281」に改められています。キハ281系は2022年9月に定期運行を終了しますが、引退に際してはキハ281-901車両に、「HEAT281」のマークが復刻されるということです。
【了】
※誤字を修正しました(9月6日10時)。
Writer: 柴田東吾(鉄道趣味ライター)
1974年東京都生まれ。大学の電気工学科を卒業後、信号機器メーカー、鉄道会社勤務等を経て、現在フリー。JR線の2度目の「乗りつぶし」に挑戦するも、九州南部を残して頓挫、飛行機の趣味は某ハイジャック事件からコクピットへの入室ができなくなり、挫折。現在は車両研究が主力で、技術・形態・運用・保守・転配・履歴等の研究を行う。鉄道雑誌への寄稿多数。資格は大型二種免許を取るも、一度もバスで路上を走った経験なし。
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