緑に見えるのになぜ「青信号」!? イギリスでは「黄信号」イエローではない!

イギリスでは「yellow light」よりも…

 以上は青信号に関する話題でしたが、「黄信号」に目を向けると、特にイギリスでは「yellow light/signal(イエロー)」という呼び方は少数派です。これはイギリス運輸省内にある運転基準庁(Driving Standards Agency)が発行する運転教本でも見て取れます。

 信号機の表示に関するページを開くと、黄色は「amber(アンバー)」と紹介されています。日本語に訳すと「琥珀色」。宝石にもなる琥珀の色で、濃い黄色です。アンバーという語は、1978(昭和53)年に発効したウィーン条約のうち、信号機や道路標識など交通に関する規定内でも用いられています。

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イギリスの運転基準庁が発行する運転教本。「黄信号」は「amber(アンバー)」と表記されている(乗りものニュース編集部所蔵)。

 アメリカのフロリダ州 ポートセントルーシーにある、パトカーや消防車などの回転灯を販売するエクストリーム・タクティカル・ダイナミクス社によると、アンバーは全ての色の中で最も強い知覚色のひとつであるとしています。人の注意を引くためには、アンバーを警告色として用いるのが理にかなっているというわけです。

 そのため、例えば日本でも雲行きが怪しくなることを「黄色信号が点灯する」などのように表現しますが、イギリスではこの色が「アンバー」となります。昨今の新型コロナウイルス感染症に伴う入国制限リストを見ると、イギリスでは「レッドリスト国」「アンバーリスト国」「グリーンリスト国」というように格付けを行っていました。

【了】

【写真】「イエロー」じゃなけりゃ何色なのか イギリスの黄信号

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