レイテ沖海戦「謎の退却」がなければ日本は勝てた? 何が待っていた? 太平洋戦争最大の“もしも”

史上最大の海戦といわれることもある太平洋戦争の一大戦「レイテ沖海戦」。旧日本海軍はこの戦いでアメリカ海軍を打ち負かすことはできたのでしょうか。そもそも、作戦目標とされたレイテ湾突入は可能だったのか考察してみます。

日本艦隊がレイテに到達する可能性は?

「栗田艦隊が反転しなければ、レイテ湾に到達できたか」には答えが出せます。栗田艦隊が反転した時点で、レイテ湾口まで約40浬(約74km)、湾口から輸送船団のいるタクロバン沖までさらに約60浬(約111km)の距離です。敵輸送船団がそこに留まっていたとしても(実際には退避していましたが)、日本戦艦が主砲の射程圏内に収めるまで、まったくアメリカ側の妨害を受けなかったとしてもおよそ4時間かかります。

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1944年10月25日、サマール沖海戦で日本の特攻機による攻撃を受け爆発したアメリカ空母「セント・ロー」(画像:アメリカ海軍)。

 アメリカ正規空母は、小澤艦隊攻撃のために、約5時間は栗田艦隊へ攻撃を行えなかったでしょう。ただアメリカ艦隊は護衛空母だけでも18隻います。栗田艦隊が攻撃したのは「タフィ3」と呼ばれるグループでしたが、護衛空母6隻ずつの「タフィ1」「タフィ2」は無傷です。前者はミンダナオ島沖から増援機を出しており、後者はタフィ3の近くに展開していたため、これら護衛空母群から艦載機400機程度が猛攻を繰り出し、レイテ湾に向かう栗田艦隊は大打撃を被っていたでしょう。

 加えて栗田艦隊は、戦艦6隻、巡洋艦8隻、駆逐艦26隻からなるオルテンドルフ艦隊に迎撃されていたはずです。栗田艦隊は、史実どおり反転時に残存していた戦艦4隻、巡洋艦4隻、駆逐艦8隻から空襲でさらに数を減らし、壊滅は避けられなかったと考えられます。そうなるとレイテ湾に到達できた可能性はかなり低いのではないでしょうか。

 なお、レイテ湾に最も近付いた日本艦隊は、別働隊として違うルートを進んでいた西村艦隊です。西村艦隊は史実ではオルテンドルフ艦隊の迎撃で壊滅しましたが、最も進撃した戦艦「山城」は、レイテ湾入口まで到達しています。

 ここから輸送船団のいるタクロバン沖まで、27浬(50km)程度ですから、20ノット(37km/h)の速力で約1時間半の距離です。計算すると戦艦の主砲射程に入るまで、7浬(約13km)程度まで近づいています。つまり、日本艦隊が史実よりも多ければ、もしかしたら一部艦船はレイテ湾に到達できたかもしれません。

【日米両艦船の激闘】レイテ沖海戦における戦艦や空母の敢闘ぶりを見る

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コメント

2件のコメント

  1. 栗田長官の幕僚(部下)にチキン野郎がいたから謎の電文で反転しただけです。栗田さんは、ミッドウェー海戦でも逃げています。

  2. 台湾沖航空戦の誤認戦果がある限り掃討のための第三艦隊前衛の志摩艦隊は派遣されるので合流不能かもとも思える

    また栗田艦隊の航路選定は早期の企図暴露を避けるためだし西村艦隊との分散は連合艦隊参謀長の1006発信で分進の方が有利と図演で出たと言われてるので第二艦隊司令部でこの意向を覆すのは難しそう

    ただこのifはやっぱり興味深いよね

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